2013年2月17日日曜日
江戸野菜 汐入大根
この大根、スーパーでよく見かけるものとはちょっと違います。なんだか華奢ですし、上の部分は緑でない。
それもそのはず、これは同じ大根でも、汐入大根と呼ばれる珍しい品種なのです。かつて東京の各地で野菜の栽培が行われていた頃、さかんに収穫されていた江戸野菜の一つです。
その味もまた個性的。皮の部分に辛味が集中しており、その辛さは辛味大根をほうふつとさせるほどなのですが、加熱すると気になりません。身は甘く、しっかりと締まっています。うま味のある葉もぜひ使いたいもの。
現在は築地市場か直売所でしかお目にかかれないようです。やはり扱いが難しいから(作る方も調理する方も)というのもあるのでしょう。
しかし水面下では普及を進める動きも、確かにあります。
ある小学校では教育の一環として汐入大根に限らず江戸野菜を種から育てる教育をしているのだとか。また大学教授や野菜ソムリエなど専門家たちが集まる研究会もあります。(今回手に入ったのはその研究会にお邪魔したから)
いずれ陽の目をみるときが来るのでしょうか。
研究会では、けんちん汁ベースのすいとんやバター醤油炒めとして振舞われ、おいしく仕上がっていました。
さて、さっそく調理です。今回はシンプルにだしと醤油のみで味付けした「大根と油揚げの炊いたん」にしました。
…が、ちょっと失敗。大根のえぐみが全面に出てしまい、なんとも食べにくい一品になってしまいました。下茹でしたほうが良かったのでしょうか。ふつうの青首大根だと味が決まるのですが…そこは個性的な江戸野菜。やはりそう簡単にはいかないようですね。
今回お邪魔した研究会はこちら。
NPO法人ミュゼダグリ
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