2013年7月13日土曜日

ゴーヤと沖縄の智恵

$今日の夕飯、何にしよう?
緑のカーテンとしても親しまれているゴーヤ。自分で育ててみると、ゴーヤがいかに大量の水を必要としているのかがわかり驚きます。日々、朝夕の水やりを怠ると土があっという間にからからに乾き、ゴーヤは途端に元気を失ってしまいます。こうしてたっぷりの水を吸収して育ったゴーヤはまさに「水のタンク」と呼ぶにふさわしい野菜です。

そんな水のタンクを、そのまま水代わりにいただく料理が沖縄の郷土料理、「ゴーヤーしぼれー」です。ゴーヤを下ろし金ですりおろし、その絞り汁にはちみつなどで甘みを加えたものです。外で大量の汗を流した後などに水の代わりにいただくことで、喉を潤す使い方もあるのだとか。確かに冷たい水ばかりでは胃に負担がかかりますが、ゴーヤしぼれーは身体に優しく沁み入ってきます。

沖縄では厳しい夏を乗り越えるために欠かせない野菜として親しまれ、前述のゴーヤーしぼれーからちゃんぷるーを始め、形をさまざまに変えて日々の食卓に供されてきました。後の研究でゴーヤからモモルデシンという成分が発見され、胃腸を整え、食欲を増進する働きを持つことが実証されました。

先人は科学の解明を待たずして、経験からゴーヤの効能に気づいていたのでしょう。その智恵に感服するばかりです。

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