2011年12月13日火曜日

アロマボランティア

12月の3日、4日と、日本アロマ環境協会(AEAJ)のボランティアとして気仙沼の仮設住宅に行ってきました。

現在の復興ボランティアは大きく分けて2種類あり、がれき撤去をはじめとした物理的なものと、傾聴といった精神面の支援があります。
今回のボランティアは、ずばり後者の支援。
アロマの協会らしく香りを使って、少しでも心落ち着く時間を提供したい…という趣旨のもとで行われました。仮設住宅の中の一角をお借りして、ハンドトリートメント体験やクラフトを提供したり、ハーブティーを仕出します。


3日は暴風雨の中、たくさんの方に来ていただきました。
私はクラフト製作を担当。精油を使った手作りルームスプレーの作り方を子供やお年寄りに教えます。
もの珍しいのか皆さん興味津々で、熱心に手を動かします。
なじみのあるオレンジのスプレーが人気でしたが、ユーカリのものも好評。
「ユーカリのスプレーは殺菌してくれますよ」
「これからの季節にいいわね~」

仮設住宅の中は匂いがこもっていた、と他のボランティアから聞きました。狭い敷地でにおいがこもってしまうのかもしれません。私も狭いワンルームに長年生活しているので経験がありますが、生活臭がこもっているとリラックスするにしてもできないんですよね。
日常の中にアロマを取り入れると、いくぶんかは過ごしやすくなるのかも…そんな期待を抱いています。


4日は幼稚園で他のイベントと重なったのか、ちょっと暇。
と、そこに小さい男の子が来ました。
「折り紙つくりたい」
それならば、と私も一緒に折ることにしました。
簡単なコップから始まって、巾着やサンタのような難しいものにも一緒にチャレンジ。そこに精油をたらした綿を詰めたら、香る折り紙のできあがり。
あれもこれもと男の子につきあっていると、気がついたら小一時間ほど経っていました。

来てくださった方々の誰もが笑顔で帰っていくのを見て、私も役目を果たせたのかなと、ほっとしました。
行くまでは変に身構えていて、「震災の話題が出たらどうしよう…」と不安になっていたのですが、いざふたを開けると杞憂に終わりました。皆さんクラフト作りに没頭していたのもよかったのかもしれません。


気仙沼は震災の被害が大きいうえに行政も麻痺していることから、9ヶ月経った現在も震災の爪痕が見られ、元どおりになるにはまだまだ時間がかかりそうです。ひととおり仮設住宅は設置され、生きていく上で最低限のライフラインはだいぶ整備されているように見えますが、次は被災者のメンタル面に焦点が移りつつあるのではないでしょうか。ボランティアもまた然り。傾聴のような精神面の支援も、これから拡大していくのでしょう。
AEAJのアロマボランティアは通算5度目となるのですが、手探りの中で進めてきたとスタッフから聞きました。今後どのような方向に向かうのか、注目していきたいと思います。

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