野菜ソムリエのセミナーに行ってきました。今回のテーマは原木干ししいたけ。
2時間みっちりと干ししいたけのことを学びます。産地や製法の違い、どんこ(かさが半開きのもの)とこうしん(かさが開ききったもの)の使い分けなどなど話は尽きず、時間が足りないくらいでした。
最初にセミナー恒例の食べ比べがあるのですが、ここで出されたのが、焼いた干ししいたけ。
煮物に入れるくらいしか使い道が思いつかなかっただけに、「なんで焼いたものが?」と不思議な気持ちで口にしたら、これが案外いけました。
ご存じのように干ししいたけは、うま味の固まり。焼くことで水分が飛ばされ、うま味がぎゅっと凝縮されるわけです。そして身が締まっているので歯ごたえも申し分がなく、ちゃんとした一品に仕上がっていました。
作り方は単純で、戻した干ししいたけの水気を絞り、サラダ油で両面に焼き色がつくまで焼くだけです。味付けはシンプルな塩がおすすめですが、めんつゆを仕上げに少し絡めてもおいしいです。
さて、試食会の中で出された料理の1つが、「乾しいたけの肉厚豆腐ハンバーグ」。
「肉詰め」と銘打っていないのがミソです。メインはあくまでも干ししいたけで、肉種は添え。肉種にはあいびきの他に水切りした豆腐、野菜をふんだんに取り入れ、軽い仕上がりになっています。
そして干ししいたけは、めんつゆを軽く煮絡めただけなのにじっくりと煮染めたかのようなうま味を抱えていて、存在感あふれる主役に仕上がっていました。これは、ちょっと驚きの美味しさでした。
素材の善し悪しがストレートに出るので、しいたけは原木栽培で国産のものを使いたいものです。肉厚などんこであればなお良いでしょう。
戻しもあわてず、ていねいに。冷水につけて冷蔵庫で一晩(10時間)置いておく…と書くと尻込みしてしまいますが、朝食を作るついでに仕込んでおけば、夕飯のおかずに使えます。
脇役と思っていた干ししいたけでも主役になるだけの器量がある。意外な側面を再発見しました。
日本産・原木乾しいたけをすすめる会http://j-shiitake.com/wp/
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