2012年5月5日土曜日

インドカレーを作ろう その1

今年の連休はあいにくの悪天候続きでしたね。私の地元でも家から出られない日が多く、そんなときはインドカレーばかり作っていました。

もうずいぶんと昔、自炊を始めた頃に何度か挑戦したことがあるのですが、どう頑張ってもただの黄色くて塩辛いだけの汁ができてしまって「これは作るものじゃない」と苦手意識を長く持っていました。しかし、どうやらインドカレーの作り方には独特の作法というかルールがあるらしいということに気づいて、それらを意識してようやくそれっぽいものができるようになりました。
素材の汁気をしっかり飛ばす、火加減を守る、あくは取らない…など、要は料理本のとおりに作れば良かっただけなのですが、昔はアレンジ…というより横着していたので、それは失敗するはずです。


ところで、インドのカレーというとお店で出すようなバターたっぷりでリッチなものを思い浮かべるかもしれませんが、なぜかどの本も「これだけがインド料理ではない!」と口を揃えています。
なんでもそれらは宮廷料理の流れを汲むもので、家庭ではもっとあっさりとしている、と。そしてインド料理はひとくくりにできないほど多様なものであるらしい。ちょうど中国料理が北京、広東、上海、四川にわかれているのと同じように、地域ごとの個性があるそうなのです。

できれば実際にインドへ飛んで確かめてみたいところなのですが、ちょっとお金がありませんので…色々な本を漁って、再現してみましょう。


まずは王道のチキンカレー。手前2種類は北インド方式で、なじみのものかと思います。左は『はじめてのインド料理』(ミラ・メータ著)の骨付きチキンカレー、右は『誰も知らないインド料理』(渡辺玲著)のチキンカレーのレシピを再現したものです。
どちらもしっかりとしたコクととろみがあって、ナンと合わせて食べたくなります。北インドは米より小麦を主食とするようなので、こうしたとろみがつくのでしょう。色が違うのはトマトの配分の差で、うまみの強さに差がでるようです。

奥のは『インド家庭料理入門』(ロイチョウドゥーリジョイ, ロイチョウドゥーリ邦子著)のチキンカレー。こちらは同じインドでも東の端、ベンガル地方の流れを汲むものです。
画像ではちょっとわかりにくいのですが、さらっとしていてスープカレーに近いものになりました。味のベースはたまねぎとヨーグルトと塩だけで上のと比べると控えめなのですが、スパイスの香りが効いてます。カレーは寝かせるものといいますが、これは、作りたてをご飯でいただくのがおすすめ。


最後は南インドのカレー。インド洋の豊富な魚介類と亜熱帯気候の食材を活かしたカレーが多いと言うことで、エビのカレーを作りました。『インド料理 ダイエット・レシピ集』((ロイチョウドゥーリジョイ, ロイチョウドゥーリ邦子著)のエビカレーを再現したものです。ココナッツミルクが加わっているのが特徴のようで、なぜかココナッツのコクがご飯によく合います。


インドカレーは出来上がりが予想できない面白さがあると私は思います。家庭料理なんかはシンプルなもので、仕上がりの味をイメージしつつ作って「狙った通り」にできたら成功だという感覚はあります。
しかし、カレーはスパイス、食材、油など様々な食材がグルグルと渾然一体になるもので、何が出来るかわからない。たまにイメージを越えた美味しさに仕上がることもあって作った本人が驚くこともあります。


次は野菜のカレーに挑戦してみましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿