2012年12月31日月曜日

おせちを作る

$今日の夕飯、何にしよう?
今年も、一年を締めくくるつもりでおせちを作りました。
私は独り身で貧乏なのでそう大したものは作りません。入れ物も重箱ではなくタッパーですし、まあ等身大のものです。それでも、いつものことながらハレの日の料理は気合いが入ります。でき上がると一年を無事に締めくくった気になるというか、けじめをつけられたと言いますか…

祝い肴はじっくり火にかける料理が多いです。のんびり調理している間に一年を振り返るのも良いものです。
うつろいやすいご時勢の中で今年も色々ありましたが、その中でもハレの日の料理はいつもと変わらずできた。何気ないことですが尊いことだと、私は思います。

良いお年をお迎えくださいませ。

2012年12月24日月曜日

掃除とエッセンシャルオイル

気がつけば今年もあとわずか。大そうじの季節になってきました。
いつもは焚いて使うことの多いエッセンシャルオイル(精油)ですが、中には汚れをよく落としたり、抗菌、防ダニ効果にすぐれたものもあります。これを掃除に使わない手はありません。

・フローリングに
固く絞ったぞうきんにオレンジの精油をたらし、フローリングの床を拭きます。油を落とす効果があり、またワックスをかけた後のようにツヤを出すことができます。

・抗菌、殺菌作用のある精油で清潔に
雑菌が気になる水まわりには、ユーカリやティートリー、ラベンダーの精油を1滴垂らして拭きます。もしくはアロマスプレーを吹きかけてもいいです。(作り方はこちら)
抗菌、殺菌作用で清潔になりますし、もともと悪臭は雑菌が原因であることが多いので、においも気にならなくなります。

・ダニを除去
アトピー性皮膚炎や喘息のアレルゲンとなるダニを除去するには、ペパーミントやユーカリの精油で作ったアロマスプレーを使うと良いでしょう。


いろいろと列挙しましたが、わざわざ精油を買いそろえるのは面倒…という時でも手軽にできる方法があります。それは、モップに好みの精油を垂らしてフローリングを拭くというもの。
まあ殺菌などの効果に期待はできないのですが、掃除が終わって一息ついたころ、ふと気がつけば部屋じゅうがいい香りに包まれていた…というのも、なかなかいいものです。

2012年12月16日日曜日

セロリ

緑が鮮やかで立派なセロリを見つけました。普段は株ごと見ることはめったにないので、たまに見かけると嬉しくなります。

セロリはポトフやサラダで使われるのが知られていますが、今回は炒め物を作ってみましょう。

もともと筋の強い野菜なので、生でいただくときはピーラーで表面を少し剥く必要がありますが、炒め物にするのなら繊維を断つように切ると気にならなくなります。

なんとなくいかと梅を合わせました。


$今日の夕飯、何にしよう?
【セロリといかの梅肉炒め(2人分)】
・材料
セロリ…1本
いか…1ぱい
梅…小1個
塩…小さじ1/2
こしょう…少々
サラダ油…大さじ1

・作り方
1.セロリは斜めに切る。いかは胴体は1cm弱の厚さの輪切りにし、足は
梅は種を取り除き包丁で叩く。
2.フライパンにサラダ油の半量を加えて熱し、セロリを炒める。透き通ってきたら取り出す。
3.フライパンに残りのサラダ油を入れ、いかを炒める。いかの色が変わったら2のセロリを加える。
4.塩、こしょう、梅肉を加えてさっと混ぜる。

2012年12月14日金曜日

こんだてnote

こんだてnoteというサービスが始まりました。
http://kondate-note.jp/

献立を考える「こんだてスタイリスト」が、数あるレシピの中から自由に2~3品組み合わせて献立を提案するというものです。
さまざまな季節や時間帯、シチュエーションのこんだてが作られていて、眺めているだけでもなかなか楽しいものです。


ひそかに私もこんだてスタイリストとして参加しています。こちら。
せっかくなのでひとひねりのあるこんだてを作りたいな…

2012年12月3日月曜日

リンデン

$今日の夕飯、何にしよう?

リンデンはボダイジュの別名です。名前は馴染み深いのですが、その葉と実はハーブとして使われています。
リンデンのティーはとても甘い香りがするのが最大の特徴です。その香りは心を穏やかにし、深い眠りを誘うと言われます。ヨーロッパでは小さい子供を寝付かせるためにリンデンのティーをいれるのだそう。

ブレンドティーを作るときは、カモミールなどのような、心を穏やかにするハーブと合わせると良いでしょう。
特に知られているのはオレンジフラワーとのブレンドです。オレンジの甘い香りと少しほろ苦い感じがぴったりなのですが、入手しやすいオレンジピールで代用しています。


■リンデンとカモミールのティー(2杯分)
・材料
リンデン…大さじ1/2
オレンジピール…大さじ1/2
ジャーマンカモミール…大さじ1
熱湯…300cc

・作り方
リンデンの葉は細かくちぎる。全てのハーブをポットに入れ、熱湯を注いで3分抽出する。


気持ちがピリピリしているときはパッションフラワーをブレンドしても良いでしょう。
カモミール、オレンジピールともに鎮静作用にすぐれ、また胃腸を整える働きがあると言われています。ただしトイレが近くなるので寝る少し前にいただくのがおすすめです。


じつは私、リンデンが好きで毎晩愛用しているくらいです。
新しい仕事を始めた頃、1ヶ月くらいの間はろくに仕事をしていないくせに家に帰るとぐったりしていました。とにかく寝よう、というわけで、リンデンとカモミールのティーを飲みながらゆっくりとお風呂に入り、いつもより1、2時間くらい長く寝る日々が続きました。
これが良かったのか、疲れが溜まることなく過ごすことができ、このときは睡眠の大切さを改めて実感しました。

何かを始めようとするとき、疲労は知らないうちに溜まっていくもの。思いのままに突っ走るのもいいものですが、いずれ蓄積した疲労でダウンしてしまうということになりかねません。
疲労困憊な時はもちろんですが、ひたむきに頑張っているという時にこそ、睡眠をしっかりとるのは大切なことなのかもしれません。

2012年11月18日日曜日

しめじ

何かの本のうろ覚えですが、中国ではきのこは「体の毒素を抜き去る食材」として昔から積極的に食べられるのだとか。低カロリーで食物繊維が豊富なので、体の中からきれいになりそうなことに気づいていたのでしょう。
夏場の暴飲暴食をリセットするにはぴったりです。

今回はきのこの中でもうま味の強いしめじを使います。さっと作れる一品ですが、しめじ本来の味をストレートに楽しむにはぴったりです。

$今日の夕飯、何にしよう?
【しめじの酒蒸し(2人分)】
・材料
しめじ…1株
日本酒…100cc
水…50cc
塩…1つまみ
薄口しょうゆ…少々

・作り方
1.しめじは石つぎを取り除く
2.小さい鍋に日本酒を入れて火にかけ、アルコールを飛ばす
3.鍋に水を加えて沸騰したらしめじ、塩を加えて蓋をして5分蒸す
4.火を止めて薄口しょうゆを回しかける

2012年10月6日土曜日

焼きトマトのマリネ

ある農場に行ったとき、昼食で焼きトマトが出されました。味付けは塩、にんにく、オリーブオイルといたってシンプルなものでしたが、たぶん、とれたての良いトマトを使ったのでしょう。飽きがこなくていくらでも食べられそうな美味しさでした。

素材の持ち味を活かして、味付けは必要最小限に。とはいうもののなかなか難しいです。
使うトマトの甘みや酸味を知った上で、ちょうどいい塩加減を考えるのはもちろん、その日の気分や体調によってもベストの味付けは変わってくるのでしょう。

味付けがピタリと決まれば嬉しくなります。「何か違う?」という出来になることもたまにあります。


$今日の夕飯、何にしよう?
【焼きトマトのマリネ(2人分)】
・材料
トマト…中1個
塩…適量
にんにく(すりおろす)…適量
オリーブ油…適量

・作り方
1.トマトは8等分のくし形に切る。
2.フライパンにオリーブ油を入れて中火にかけて熱し、トマトを入れる。
3.トマトの表面にさっと火が通ったら塩、にんにくを加えてトマトが崩れないように優しく和える。できたてを食べても良いが、冷蔵庫で一晩冷やしてもおいしい。

2012年9月30日日曜日

果物、食べてますか

1日に必要な野菜の量は350g。これは平成12年に政府が食生活指針で定めた量で、野菜ジュースのCMなどで広く知られてきた感があります。しかし、この目標量が果物にも定められていることは、あまり知られていません。

野菜と比べて「ハレのもの」という印象がある果物ですが、政府は先の指針の中で、果物は野菜と同じく必需品であると位置づけており、1日200g食べるのを目標としました。また同時に「毎日くだもの200g運動」を立ち上げ、果物の普及を進めようとしています。

しかし果物の消費量はそれほど増えていないのが現状です。平成22年の国民健康・栄養調査では1人が1日に食べる果物の量が平均101.7gという結果が出ており、目標の半分しか達成できていません。
同じく平成22年に果物普及啓発協議会が実施したアンケート調査によると、果物を食べない主な理由は「すく傷む」「高価」「調理が面倒」であり、果物は高級品で手が出しにくいというイメージが依然として根強いことがわかります。
しかし今は生産者や販売側の努力で状況が大きく変わりました。

「すぐ傷む」のは確かなのですが、最近はバラ売りやカットフルーツが一般的となり、一人暮らしの世帯でも食べきりの量で手に入るようになりました。
「高価」なのは贈呈用は確かにそうなのですが、今はお手頃な価格の果物が増えてきています。例えばバナナは1本30円、キウイは1個50円。それぞれ1個約90gなので、100円も払えば目標の200gをほぼ達成できます。
品種改良で「調理が面倒」ということも少なくなってきました。種のないブドウやスイカはその一例。特に飲み込む力の弱ったお年寄りに好評のようです。
何より切るだけ、皮をむくだけで一品として成り立つのは、野菜にはない果物の大きなメリットです。時間のない朝でもパンと果物があれば、それだけで立派な朝食になります。

体に良さそうなのは何となくわかるけれども、手を出すのはちょっと…というイメージのある果物、実際はイメージよりもぐっと身近なものになりました。近いうちにいずれ、何かのきっかけで果物が脚光を浴びる日が来るのではと思います。

2012年9月23日日曜日

ゴーヤしりしりー

沖縄では夏になるとゴーヤが毎日必ず食卓に並ぶ、と聞いたことがあります。
夏の亜熱帯の暑さは相当こたえるに違いありませんが、先人たちはゴーヤのパワーに気づいて乗り越えてきたのでしょう。実際に近年になって、ゴーヤのモモルデシンという苦み成分が胃腸を整え、食欲をアップさせるのではという研究結果が出ています。


今回はゴーヤのイボの部分をすりおろし、それにかんきつ類を合わせた「ゴーヤしりしりー」を作りましょう。

元々はゴーヤの絞り汁をそのまま飲む料理でしたが、絞りカスも余すところなく利用したいとの思いからゴーヤしりしりーが生まれました。(『てぃーあんだ』山本彩香著より)
ゴーヤをすりおろすだけの簡単な料理ですが、ポイントはゴーヤをする時は力を抜いて、気長にやること。ここで焦ると舌触りがざらざらしてしまいます。
ゴーヤ以外の材料は好みのもので構いませんが、はちみつの甘みを少し加えると苦みがやわらかくなり、食べやすくなります。


$今日の夕飯、何にしよう?
【ゴーヤしりしりー(1人分)】
・材料
ゴーヤ…100g
シークワーサー…1個(なければレモン、すだちなどかんきつ類なら良い)
はちみつ…小さじ1/2

・作り方
1. ゴーヤはおろし金で力を加えずにすりおろす。緑のイボの部分が見えなくなり、指でたわむ程度までおろしたら良い。
2. 1にシークワーサーの絞り汁、はちみつを合わせて混ぜる。


まるで「飲むサラダ」のような仕上がりになります。はやりのスムージーとはちょっと違いますけどね。ちなみに「しりしりー」という名前はすりおろす音から来ているのだそう。
激しい運動の後や朝起きた時に水代わりに口にすると、ゴーヤの汁が優しく体に沁み入ってくる気がします。

2012年9月19日水曜日

人は口と心で食べる

あるパーティーに呼ばれたときのことでした。隣合った人に目をやると食べ方の汚さが気になりました。周囲に食べカスを散らかしていてまるで子供みたい。
なんだかなと思いつつ目の前の食事に戻ると、その人が話しかけてきて
「フェイスブックとかツイッターとかやってますか?」
私はとっさに、していないと嘘をついてしまいました。なんとなく、その人とはウマが合わない予感がしたからです。

食事は人の本性が現れるもの、ということを、ふと思い出しました。食べるとは人が本来持っている欲求を満たすための本能的な行為。本能が剥き出しになればその人となりが自然と浮き彫りになるという。
その後の彼の言動を見ていて、あの場で嘘をついたのは間違ってなかったと確信しました。結局彼とそれ以降会うことはありませんでした。

逆に、いい食べ方ができる方は人に慕われやすいのかなと思います。
私の知人の一人がそうなのですが、とにかくよく食べて、3食のみならず気がつけば何かを口にしているような人です。私がお菓子作りにハマっていた頃によくお裾分けをしたのですが、口にすると本当に幸せそうな表情になり、作った甲斐を感じたものです。
そんな知人の周囲には自然と人が集まります。


また、私が以前にいた会社では、どの人もなぜか食べるのが早かった。会社の先輩たちと一緒にお昼に行くことがよくありましたが、私はあと半分というところなのに周りは食べきって一服しているというくらいです。
どうして誰も彼もささっと食事を済ますのだろう…いま振り返ってみれば、その会社は誰もがあくせくと働いていました。常に仕事量がすさまじい職場でしたから、何事にも素早く、という社風が食事にも現れていたのだと思います。
もしかしたら、仮に私がその会社に居続けたとしても、結局は長続きしなかったのでは…今も変わらずマイペースに食事をしながら、そんなことを考えることがあります。

2012年9月17日月曜日

胃腸を整えるハーブティー

今年は残暑がとりわけ厳しい気がします。朝晩は少し過ごしやすくなってきた気がしますが、それでも9月とは思えない暑さ。来週からはようやく涼しくなると聞きますが…

この猛暑にやられてしまった方も多いかと思います。
夏バテの原因は千差万別。寝不足、冷房の当たりすぎで底冷え、冷たいものの取りすぎが主な要因と言われていますが、個人個人で状況が異なるので生活習慣を見直した上で対策を練るのが大切です。


夏に弱い私も例に漏れず。今年もずいぶん体力が落ちてしまいましたが、かかりつけの鍼灸師が言うには、私の場合は運動不足と胃の不調が夏バテの原因となっているのだそう。
何でも、体を動かさなかったのでインナーマッスルが衰え、内蔵の機能が低下している、そしてもともと胃が弱いのに冷たい水がさらに追い打ちをかけ、食べても消化し切れていない…らしいです。
なんとまあ耳の痛い話でした。

暑さと忙しさでごろごろしてしまうことが多かったのですが、このままでは体が弱る一方。というわけで、蒸し暑さの中あまり気は乗らないのですが、平日でも仕事の帰りにスポーツジムに行ったり、ジョギングしたりして少しでも運動するように心がけています。

胃の機能を整えるためにハーブティーも活用しています。今回は消化を促進するレモングラスを中心に、同じく胃を整えるペパーミントと気力をつけるローズマリーをブレンドしました。

【胃腸を整えるレモングラスのブレンド(2杯分)】
・材料
レモングラス…大さじ1弱
ペパーミント…大さじ1/2
ローズマリー…大さじ1/2
熱湯…300cc

・作り方
熱湯で3分抽出する。

2012年9月15日土曜日

完熟のゴーヤ

去年の夏から注目を浴びるようになった緑のカーテン。私も一念発起してゴーヤを育てることにしました。
最初は小さな苗から育てましたが、あっという間にぐんぐん生長し、今やベランダを覆うほどにまで大きくなりました。今年の夏も猛暑でしたが、確かに何も暑さ対策をしていなかった去年よりは過ごしやすかった気がします。

$今日の夕飯、何にしよう?
気がつけば親指ほどの可愛らしい実ができていました。小さくてもちゃんとゴーヤになっています。

$今日の夕飯、何にしよう?
さて、最初になった実を完熟させてみました。本来完熟させるのはゴーヤの体力を奪うことになるのでよろしくないのですが、ほったらかしにしていたら黄色に染まっていたのでこのまま完熟させました。

$今日の夕飯、何にしよう?
中を割るとわたが真っ赤でゼリー状になっています。外のよく食べられる部分は苦みが抜けてしまってなんだか間抜けな味になっていましたが、わたはとても濃い甘さがありました。種はナッツのような柔らかさがあり、わたと種を合わせればデザートとしていけるのかも。


確か初夏の頃だったと思うのですが、よそのゴーヤがすくすくと生長しているというのに、うちのは生長が止まってしまったことがありました。追肥をしても場所を変えても状況は良くならず。
重い腰を上げてプランターを一回り大きいものにしてみたら、これが当たりで急に伸びるようになりました。いま考えれば、ベランダを覆うほどに育つにはプランターが小さすぎたのでしょう。植物にも身の丈にふさわしい器があり、合わない器では思う存分育ちきらないのかもしれません。人もまたしかり…?


次はゴーヤ料理に挑戦です。できればチャンプルー以外で何か作りたいものですね。

2012年9月7日金曜日

本の紹介『新、料理のあとさき』


料理番組や料理本が書店に数多く並び、近年ではレシピサイトもできて、料理のレパートリーは手軽に増やせるようになりました。しかし料理にかかるまでのことや後片付けといった、料理以前の作法については知る機会がほとんどありません。
本来は家庭で学んでいくものなのかもしれませんが、学ぶ機会を逃してしまうと、必要に迫られていざ料理を始めようとなると右往左往しがちです。うっかりスーパーで買いすぎた、台所は散らかし放題、包丁にサビがついてしまった…なんてことに。

そんな調理以前のことを学ぶ機会を、との思いから昭和40年に「料理のあとさき」が出版されました。
著者は家庭料理の研究家として尽力した土井勝氏。食材の買い方から始まり、調味料や調理器具の扱い方、おもてなしのヒントまで幅広くとりあげた本書は多くの主婦に愛された名著となりました。


あれから40年近く経ち、妻の信子氏によって「新・料理のあとさき」が完成しました。
もともとの原書は文書主体で、しかもどことなくかしこまった印象があり、まさに「料理の勉強本」でしたが、新版はそんなイメージを一新。くだけた語り口で、写真が豊富に使用されており、肩の力を抜いてすらすらと読み進めることができます。
とはいえ内容がスカスカになったというわけではなく、たとえば魚のおろし方のように手順を解説するところでは写真が多く追加され、より丁寧な解説になっています。

著者が長年愛用した調理道具の美しさにも目を奪われます。年季を感じさせながらサビや焦げが全く見あたらないのです。丁寧に手入れをすればきれいなまま、とはいえ調理道具にはこびりついた汚れがつきものというのに。
我が身を振り返って襟を正したくなります。


「新・料理のあとさき」で料理の基本を身につけたら、今度は原著に挑戦するのもおすすめ。
料理以前の作法が網羅されているのはもちろんのこと、エッセイとしても楽しい内容です。今となっては古すぎる内容や、スピード重視の現代に合わないところも確かにあるのですが、時が経っても色あせない、普遍的な知恵が詰まっています。

2012年9月2日日曜日

ブルーベリー

$今日の夕飯、何にしよう?
ブルーベリーでババロアを作りました。
実はこのブルーベリー、私が自分で摘み取ったものなんです。


$今日の夕飯、何にしよう?
お盆の終わりに多古町のしんのみくうかんを訪れました。その時はちょうどブルーベリーの最盛期。一般の人でもブルーベリーの収穫体験ができます。

ブルーベリーは、同じ品種の木でも甘み、酸味が違ったものができます。しかしどのブルーベリーも同じにしか素人目には見えません。「実際に食べ比べながら気に入ったものを見つけてくださいね~」なのだそうで…
酸っぱすぎるものがあればスカスカのものもあり、苦労の末にようやく「これだ!」というのを見つけたときは嬉しかったですね。なんだか宝探しのようです。


$今日の夕飯、何にしよう?
厳選して選んだ(つもりの)ブルーベリーですが、それでも品質のばらつきが大きいので、ブドウのように1個1個食べるよりはピューレにして使えないかなと思いました。


【ブルーベリーのババロア(3個分)】
・材料
ブルーベリー…100g
牛乳…200cc
板ゼラチン…4g
卵黄…2個
グラニュー糖…40g

・作り方
1.板ゼラチンは冷水に10分ほど浸す。牛乳は鍋に入れて火にかけ、ふちがふつふつとするまで加熱する。
2.ボウルに卵黄とグラニュー糖を入れてすり合わせ、牛乳を少しずつ合わせる。再び鍋に戻し、とろみが出るまで弱火にかける。
3.火を止め、水気を絞った板ゼラチンを加えてよく混ぜる。ブルーベリーと一緒にミキサーにかけて漉す。
4.あら熱が取れたら容器に入れ、冷蔵庫で冷やし固める。

夏場の常温ではすぐに形が崩れてしまうので要注意です。


野菜ソムリエコミュニティちばのイベント報告
http://ameblo.jp/vfcommu-chiba/entry-11332964369.html

しんのみくうかん
http://www7a.biglobe.ne.jp/~shinnomi/index.html

2012年8月25日土曜日

とうもろこし

$今日の夕飯、何にしよう?
とうもろこしは今がまさに旬の時期。

テレビで「生でも食べられるのが良いとうもろこしの証」と重宝されますが、生で食べられるのは実に糖分が豊富で、デンプン質が少ないということ。今はゴールドラッシュや味来といった糖分の多い品種が出回ってきましたが、それでも収穫して時間が経つと糖分はどんどん消費されてしまうので、鮮度がとても大切です。

最近は流通が進み、新鮮なとうもろこしが手に入りやすくなりました。生のままも悪くありませんが、やはり、火を通した方が口当たりが柔らかくて食べやすい気がします。
蒸すか茹でるのですが、この暑い時期にいちいち湯を沸かすのはちょっとためらってしまいます。しかし野菜の中でも特に足が早いので、買ったその日のうちに下処理をしなければ…と、案外面倒な野菜なのでやや敬遠していました。


そんな折りに知人から電子レンジで簡単に火を通す方法を教わりました。
それは、とうもろこしの皮を1枚だけ残して、電子レンジに1本につき4分かけるというもの。実から水分が逃げずに蒸したような仕上がりになりました。


電子レンジで火を通すのはちょっと難しくて敬遠していましたが、なかなか侮れません。
火を通して余ったものは実をそぎ落として冷凍保存です。

2012年8月19日日曜日

精油で作る虫よけスプレー

$今日の夕飯、何にしよう?

ハイキングのお供に、精油で虫よけスプレーを作りました。


防虫効果のある精油はユーカリ、ティートリー、ラベンダー、レモングラス、ゼラニウムが有名です。
(クローブも防虫効果に優れると聞いたことがあります)

手元にあるもので適当に作ったのですが、知人からは「薬品臭がしなくて香りがいい」と喜ばれました。草花が好きな知人なので尚更だったのかもしれません。


【手作り虫よけスプレー(50ml)】
・材料
精製水…45ml
無水エタノール…5ml
精油
 ユーカリ…5滴
 ティートリー…5滴
 ラベンダー…3滴

・作り方
無水エタノールに精油を加えてよく混ぜる。精油が溶けたら精製水を加えて再びよく混ぜる。

2012年8月13日月曜日

我が家にオーブンが来ました

$今日の夕飯、何にしよう?
これまでずっとオーブントースターでケーキやクッキーを作っていたのですが、機能的に無茶なことなのでさすがに限界が…というわけで、とうとうオーブンを買ってしまいました。

購入したのはコンベクションオーブンというもの。熱風を起こすことで素材にまんべんなく火を通すことができるのだとか。
今では値崩れしているようで非常にお求めやすくなっています。オーブンが初めてという方にもぴったりではないでしょうか。

チーズケーキとクッキーで試してみましたが、やはり焼き色が綺麗で使い勝手は上々です。ただし火力が強いようなので多少の調整が要ります。本のレシピにある温度の8割くらいがちょうど良いかな?


デロンギ コンベクションオーブン EO1258J/DeLonghi (デロンギ)

2012年8月5日日曜日

今日は野菜ソムリエの一次試験

でした。

ジュニアと違ってさんざん難しい難しいと聞かされていて、なんでも80時間の勉強が必須なのだとか。というわけでまとめたノートや暗記カードを、ヒマさえあれば見返す日々でした。

小論文形式が出たのはさすがに面くらいましたが、勉強の甲斐あってか、たぶん合否ライン上に入るくらいはできたと思います。


さて、二次の面接の準備です。…何をやればいいのかわからないですけれども。

2012年7月29日日曜日

初夏の手仕事 梅干し作りに挑戦 その6

梅干し作りもいよいよ終盤。梅雨が明けた土用の期間に、漬けた梅を外に干します。


$今日の夕飯、何にしよう?
ざるに梅と紫蘇を並べて太陽の光に当てます。時々返すようにして三日三晩外にさらすと、梅干しの完成。梅の皮が柔らかくなり、殺菌作用が上がります。薬効も出てくるのでしょうか。
これが梅の土用干しです。

梅酢も容器ごと1日外に出しておき日光に当てます。虫が入りそうなので布をかぶせました。

紅色の梅酢になりましたが、染まった梅の色はさまざま。まあ作りが甘いと言われればそのとおりなのですが、1粒1粒に個性があると思えば愛着がわいてきます。

2012年7月15日日曜日

キャベツと胃

私は(本職ではないですが)自然療法士なので自分の健康には気を遣っているつもりなのですが、もともと胃が弱く、どう頑張っても胃の調子を崩すことがよくあります。このごろも慣れない仕事のストレスのためか、胃がキリキリと痛む日々です…
まあメンタルが普通の人より弱くてプレッシャーや不安に負けやすいのが大きいんですけれども、胃が弱いと栄養が十分に吸収できずにますます心身が弱ってしまい、悪循環になりがちです。

油物や刺激物を控える、ハーブティーでカモミールやペパーミントのを飲むなどが良いとされていますが、普段の食事でキャベツを積極的に取り入れるのもひとつの方法です。


キャベツはビタミンU(キャベジン)という成分を持ちます。UはUlcer(かいようの意味)の頭文字から取られていることからわかるように、胃の調子を整え、胃潰瘍の予防や改善に効果があると言われています。
とんかつやフライに添え物としてついてくる千切りのキャベツは、油物で負担のかかる胃をいたわる役目を持ち、理にかなっているわけです。

ビタミンUは熱に弱く水に溶ける性質を持ちます。生のキャベツからとるのが一番なのですが、生のままだとアクのようなえぐみがあり、少し食べにくいのが難点。
千切りキャベツは水にさらすことで食べやすくなりますが、ビタミンUが流れ出てしまいます。

例えば果物と合わせて野菜ジュースにすると生のままでもいただきやすくなるのでしょう。

今回はいつもの千切りキャベツを塩もみすることでアクを除き、さらにレモン汁と合わせて食べやすい副菜にしてみました。


$今日の夕飯、何にしよう?
【千切りキャベツのレモン和え(2人分)】
・材料
キャベツ…5~6枚
塩…小さじ1/2
レモン汁…大さじ1
こしょう…少々

・作り方
1.キャベツは千切りにし、塩をまぶして5分ほど置く。しんなりしたら水気を絞る。
2.1とレモン汁を合わせて皿に盛りつける。仕上げに黒こしょうをまぶす。

こしょうも消化を促進する効果がありますが、胃腸のダメージがあまりにひどい場合は刺激が強すぎるので使わない方が良いのでしょう。

2012年7月9日月曜日

初夏の手仕事 梅干し作りに挑戦 その5

さて、いよいよ色付けです。

$今日の夕飯、何にしよう?
赤紫蘇を使いますが、葉がくしゃくしゃに縮れている、ちりめん紫蘇が良いとされています。色がより鮮やかになるのだとか。フレッシュな紫蘇はほのかに甘い香りがしていいものです。

根本を持って葉をむしります。葉は正味500gが必要となります。


$今日の夕飯、何にしよう?
ボウルいっぱいの紫蘇で、やっと300g。まだまだ足りません…(その後買い足しました)

葉はよく洗います。ボウルいっぱいに水をあけ、セーターを手洗いする要領で、ていねいに紫蘇を洗います。
縮れた葉の中に砂が貯まっていることが多いので、ボウルの底に砂が見えなくなるまで根気よく頑張ります。たぶん小一時間かかったんじゃないでしょうか…


次はアク抜きです。鮮やかな色になるそうです。葉500gに対して塩を150g用意します。

まず塩の1/3量を紫蘇にまぶし、まんべんなく行き渡らせます。そこから絞ると紫とも黒ともつかない液体が流れ出てきます。これがアクです。


$今日の夕飯、何にしよう?
ある程度出し切ったかな?というところでアクを捨て、塩の1/3量を紫蘇にまぶします。するとまだまだ色の悪いアクが出るので捨て、これをもう1回繰り返すと、今度きれいな紫のアクになりました。これでたぶん大丈夫でしょうか…

$今日の夕飯、何にしよう?
紫蘇から汁を絞りきるようにして完成です。手も真っ黒です。


$今日の夕飯、何にしよう?
ボウル山盛り2杯の紫蘇が、こんなに小さくなりました。


$今日の夕飯、何にしよう?
最後は梅酢で紫蘇をほぐし、梅と混ぜ合わせればOK。ここまでになるともう重石は要らなくなりますが、重石がないと梅酢がかぶらなくなりますので、私はお皿を1枚載せておきます。

あとは梅雨明けまで待ちます。やはり、カビが怖いのでちょくちょく様子を見るようにしています。

2012年7月8日日曜日

初夏の手仕事 梅干し作りに挑戦 その4

さて、順調に漬かっていると思われた梅ですが、ここに来てトラブルが。

$今日の夕飯、何にしよう?
カビが生えました。
梅酢から頭が少し出ていたらしく、そこだけカビになってしまったようです。
慌てて取り出してカビの部分だけを削り取りました。
世話が焼けますね…


他の梅は無事でした。
早く気がついて良かったです。

次はいよいよ紫蘇で色づけです。

2012年7月5日木曜日

グリーンピースご飯

梅雨に入り、そろそろ夏野菜を…という時期に思いもかけずグリーンピースを見かけました。盛りはとっくに過ぎてしまいましたが、偶然見かけるとなんだか嬉しいですね。


少し前のきょうの料理で、確か春野菜を使った料理だったと思うのですが、普段食べないアスパラの堅いところ、えんどうのさやなどを茹でて香り高い茹で汁に仕上げ、それを料理に使う方法が紹介されていました。

これはいいアイデア。何かに活かせないだろうか…と考えていて、炊き込みご飯にしようと思い立ちました。たぶん今年最後のグリーンピースご飯になるんでしょうか。


$今日の夕飯、何にしよう?
【グリーンピースご飯(2~3人分)】
・材料
お米…1.5合
水…お米と同体積
グリーンピース(さや、豆含む)…100g
昆布…5cm角1枚
塩…小さじ1/2
バター…5g

・作り方
1.お米はよく研ぎ、ざるにあけて約1時間置く
2.グリーンピースはさやから豆を取り除き、さやと豆をよく洗い、水気を切る
3.炊飯器に米と、米と同体積の水を入れ、昆布、塩、グリーンピースの豆とさやを加えて普通に炊く
4.昆布、グリーンピースのさやを取り出し、仕上げにバターを加えて軽く混ぜる。


$今日の夕飯、何にしよう?
上のレシピ以外にもグリーンピースの豆をあらかじめ茹でておき、お米が炊けたら混ぜる方法もあります。豆の色の鮮やかさが残るので見た目がよく、お客さんに出すにはこちらが良いのかなと思います。今回は普段の家庭料理でしたので、お米と一緒に炊いて豆の香りをしっかりお米に移したいと思いました。

2012年7月1日日曜日

初夏の手仕事 梅干し作りに挑戦 その3

$今日の夕飯、何にしよう?
梅を漬けてから5日目。実がひたひたになるくらいに梅酢ができました。この状態を「梅酢があがる」と言うそうです。触ってみると実がふにゃふにゃしていて、とても柔らかいです。
カビが生えていないか日々覗いていると次第に愛着がわいてきますね。

重石を半分の量にしてしばらく漬けます。
次はいよいよ色づけです。

2012年6月29日金曜日

初夏の手仕事 梅干し作りに挑戦 その2

$今日の夕飯、何にしよう?
梅を買って3日目。桃のような甘い香りが強くなり、表面も少し柔らかくなった気がします。いよいよ梅の処理をしてから塩漬けに入ります。


今日の夕飯、何にしよう?
まずは、あく抜き。水に2時間ほど浸してアクを取ります。
写真ではわかりにくいのですが、水の中に入れると梅の表面が透き通ってきれいです。中身が見える…はずはないのですが、ちょっと不思議な気持ちになります。
皮が柔らかくなっているので、傷がつかないように優しく扱います。


今日の夕飯、何にしよう?
次に水気を切ったらなり口(へた)をつまようじで取り出します。なり口は小さいくせに奥まったくぼみに埋もれているので、実に傷をつけずに取り出すのはなかなか大変。しかし手元が狂って表面を傷つけると後々が怖い。集中して、慎重に…静かな夜にやるのが良いですね。
表面が傷んでいるものはここで選別します。何か別の使い方を考えます。


$今日の夕飯、何にしよう?
梅の下処理が終わり、ようやく漬けの作業です。
もちろん容器はあらかじめ熱湯で消毒して陰干ししてあります。
塩、梅、塩、梅…というふうに層を作るイメージで容器に入れていきます。
今回は20%の塩を使いました。梅が2キロなので塩は400グラム。昨今の減塩志向に対してかなり塩気が強いのかもしれませんが、カビや雑菌が発生してしまったら元も子もありませんので…
ふたをして4キロの重石を敷きます。


$今日の夕飯、何にしよう?
あとは自然任せ。綺麗なふきんを上にかぶせ、梅酢があがるのを待ちます。


これから梅がどう変わっていくのか楽しみです。

2012年6月24日日曜日

初夏の手仕事 梅干し作りに挑戦 その1

$今日の夕飯、何にしよう?
初夏の手仕事です。
今まで自家製の漬け物や梅干しといったものには憧れを抱きつつも、踏ん切りがつかず何度も時期を見送ってきました。
道具を揃えないといけないし、なんとなく面倒そう、それに悠長に待ってられない…

ですが、今年は梅干し作りに初挑戦します。きょうの料理やおかずのクッキングで相次いで特集されていたのを見て、手間がかかりそうという思い込みは払拭しました。基本は自然にできあがるのを待つだけですから。

今回使うのは、和歌山みなべの南高梅2キロ。こんなに大量の梅を買ったのは初めてです。梅って甘い香りが強いんですね。部屋じゅう梅の香りです。黄緑とも黄とも言えない微妙な色合いもまた美しい。
レシピは『おかずのクッキング 2012年6/7月号』のものを用います。

まだちょっと青みが残っているので、ここから段ボールのふたをして数日追熟させます。

2012年6月20日水曜日

インドのオムレツ

$今日の夕飯、何にしよう?
今日はいつものオムレツを、ちょっと趣向を変えてインド風にしてみました。

どうやらかの地では色々な料理に玉ねぎと青唐辛子を加えるようです。ポテトサラダはともかく風呂吹き大根にまで入れていたのにはびっくりしました。

ポイントは結構な量の油を使うこと。卵1個に対してサラダ油を大さじ1使います。卵の甘さが引き出されて、レッドペッパーの辛さに不思議と合います。辛さはレッドペッパーの量で調整します。しし唐(青唐辛子)は辛味というより香りのためのような気がします。

レシピは『インド家庭料理入門』(ロイチョウドゥーリジョイ、ロイチョウドゥーリ邦子著)を参考にしました。

【インド風オムレツ(2人分)】
・材料
卵…2個
しし唐(あれば青唐辛子)…2本
玉ねぎ…中1/4個
牛乳…大さじ2
サラダ油…大さじ2
レッドペッパー…小さじ1/2
塩…1つまみ
・作り方
1.しし唐はへたと種を取り除く(青唐辛子の場合はへたのみ取り除けばよい)。玉ねぎはみじん切りにする。
2.卵は軽くときほぐし、1、牛乳、塩、レッドペッパーを加えてさらに混ぜる。
3.フライパンに油を入れて強めの中火にかけ、油が熱したら2を加える。オムレツを作る要領で、卵をよく混ぜながら半熟状に仕上げる。
4.形を整え、表面に焼き色をつける。

2012年6月18日月曜日

浦安のローカルフード たまごフライ

$今日の夕飯、何にしよう?
私の住んでいる浦安で6月16、17日と浦安三社祭が開催され、街中がにぎわいました。

浦安に祭りのイメージはあまり無いかもしれませんね。
真っ先に思い浮かぶのがディズニーランド、もしくは新浦安付近の高層マンションが立ち並ぶ光景だと思いますが、同じ浦安でも陸側に来ると雰囲気は一変。漁師町だった歴史を感じさせる下町情緒溢れる地域が広がります。
そのためか祭好きが多いらしく、夏になると毎月のようにどこかでお祭りがあります。
$今日の夕飯、何にしよう?

浦安三社祭は4年に1回しか行われないのですが、その代わり溜まりに溜まったエネルギーが爆発したかのように、いたるところで神輿と人で溢れかえります。

今日の夕飯、何にしよう?
今日の夕飯、何にしよう?

実は私も祭は好きなんです。もともと阿波踊りの徳島で生まれ育ったせいなのかもしれませんが、熱気に包まれるのは嫌いじゃありません。私は担ぎはしませんでしたが、人の流れに乗って神輿を追っかけてました。


さて、祭と言えば、屋台がつきもの。それも浦安でしか見かけないローカル屋台が、実はあるんです。それがこちら。
$今日の夕飯、何にしよう?
たまごフライというローカルフードの屋台です。

$今日の夕飯、何にしよう?
卵をまるごとフライにしたもの…はスコッチエッグになってしまいますが、ではなくて、粉と卵と玉ねぎを混ぜた生地にパン粉をつけてフライにし、ソースに浸しただけのものです。
レバーカツのレバーを取ったもの…なんて言わない。

もともと猫実(ねこざね)4丁目の自治会が考案したそうで、別名「猫四フライ」。かわいい名前です。

この素材がよくわからない感じといい、栄養が偏っていそうな感じといい、B級感にあふれていて理屈では推し量れない魅力を秘めています。

浦安の祭にお越しの際はぜひ一度ご賞味を。

2012年6月17日日曜日

まな菜

$今日の夕飯、何にしよう?
小松菜に似た葉物ですが実は別物です。これは「まな菜」または「大和まな」と呼ばれる奈良の伝統野菜。

アクがなくどのように調理してもおいしく仕上がります。小松菜と同じような感覚で使えば大丈夫でしょう。
今回は白和えにしましたが、新鮮なものが手に入ったら生のままでサラダにするのも面白いでしょう。ほんのりと塩気とうま味があり、まるでアイスプラントのように使うこともできます。


$今日の夕飯、何にしよう?
【まな菜の白和え(4人分)】
・材料
まな菜…1束
豆腐…1/4丁
塩…1つまみ
みりん…小さじ1/2

・作り方
1.豆腐は重しをかけて10分程度水気を取ってからつぶす。塩、みりんを合わせる。
2.まな菜はよく洗い、沸騰した塩水でさっとゆでる。水にとって冷ましたら水気を切り、食べやすい大きさに切る。
3.1と2を合わせる。


どうやら奈良の伝統野菜を大和野菜としてブランド化しようという動きがあるようです。
大和野菜公式紹介ページ
覗くと、まな菜を始めとして聞いたことのない野菜がずらり。いずれゴーヤのように、全国区にデビューするものが出てくるのでしょうか。(こんな時こそ野菜ソムリエの出番ですね)
今後の動向に注目したいと思います。

関東に居ると京野菜といった関西の野菜はなかなか手に入らないか、見かけても良い値段がすることが多くてどうしても口にするチャンスがほとんどありません。今回のまな菜は宅配野菜のおいしっくすを利用して購入しました。珍しいけれども底力のあるような面白い野菜に出会えるのは、宅配野菜の魅力の一つなのかもと思います。

2012年6月6日水曜日

新じゃがのカレー肉じゃが

$今日の夕飯、何にしよう?
新じゃがを店頭で見かけなくなりました。新のつく野菜、青いものは毎日のようにいただいたつもりなのですが、まだまだ食べたりない気がします。

うちにあった最後の新じゃがは、初夏らしくカレー風味の肉じゃがに仕上げました。
新じゃがの持ち味は、もっちりとした歯触りと、焼いた皮の香ばしさ。普通の肉じゃがはじゃがいもの中まで味を染み込ませますが、そこまでしなくても、表面に味を絡ませるだけで十分おいしいと思います。


どこか若さを持つ春野菜が姿を消し、代わりにエネルギーに溢れる夏野菜が出てくるのは楽しみな反面、ちょっと名残惜しくも感じます。
春のもの、目の前のものを追いかけているうちに、気がつけば今年もそろそろ半分というところに来てしまいました。


【新じゃがのカレー肉じゃが(2人分)】
・材料
新じゃが…300g
新玉ねぎ…中1個
豚肉ブロック…100g
しょうが…1かけ
にんにく…1片
クミンシード…小さじ1/2
サラダ油…大さじ1
だし汁…適量
砂糖…大さじ1
しょう油…大さじ2
カレー粉…大さじ1/2


・作り方
1.新じゃがはよく洗う。新玉ねぎはくし形切りにする。豚肉は一口大に切る。しょうが、にんにくはすりおろす。
2.鍋にサラダ油を入れて中火にかけ、新じゃがを表面に焼き色が付くまで炒める。
3.クミンシード、1の残り材料を加え、豚肉の表面の色が変わるまで炒める。
4.だし汁をひたひたになるまで加え、煮立てばアクを取る。砂糖を加えたら落とし蓋をして弱めの中火にし、新じゃがに火が通るまで15分程度煮る。
5.カレー粉、しょう油を加え、煮汁がほとんどなくなるまでさらに煮る。落とし蓋を外したら火を中火に戻し、煮汁を照りつけるようにして仕上げる。

2012年6月2日土曜日

西荻茶散歩(チャサンポー)

$今日の夕飯、何にしよう?
6月2日、3日と西荻窪で「西荻茶散歩(チャサンポー)」というイベントが開催されています。これは、色々なお店が無料のお茶を振る舞うというもの。散歩がてらにちょっと一服することができます。西荻窪の個性的なお店に気兼ね無く入れるのが嬉しいですね。

無料のお茶をいただけるのは67のお店ですが、だいたい半分くらいに足を運んた気がします。お茶といっても種類はさまざまで、煎茶からアイスティーといった定番のものから台湾茶、チャイ、変わったところではタイのミルクティーなんてのもありました。タイのミルクティーはオレンジ色をしていて、一見すると野菜ジュースに見間違えます。スパイスやストレートティーにはない不思議な香りがあって、これもおもしろい一杯でした。


ギャラリーSindに足を運んだ時はちょうどライブが行われていました。ライブというとアルコールのイメージがありましたが、お茶を片手に聴き入るというのも素敵です。


$今日の夕飯、何にしよう?
古本屋の音羽館ではイベントに合わせてお茶やコーヒーにちなんだ本が並べられていました。一服しながらパラパラとめくっているとつい欲しくなってしまい…大量に買い込んでしまいました。これでしばらくはまた節約生活です。

ビストロさてでは有機野菜の店頭販売。立派な野菜が並んでいて野菜ソムリエの血が騒いでしまいました。スーパーのより一回り大きいズッキーニはどうしましょうか…

やはり、茶散歩というからにはお茶屋さんに足を運ばないわけにはいきません。深谷園では冷やし緑茶をいただきました。緑茶はどういうわけかタダのイメージがあるせいか、質に目を向けることはほとんどありませんが、ペットボトルのとは香りと甘みが違います。

最後はフラワーエッセンス専門店の、ことぼきの響き。花療法の存在はハーバルセラピストの講座で初めて知りました。私の講師もその辺に明るかったというのもあって最低限の知識はありましたが、実際に目にするのは初めて。物見遊山のつもりで入ってみました。
リーディングと絡めてフラワーエッセンスを試飲しましたが、そこで言われたのが、うろ覚えですがこんな内容でした。「ある花(失念)は汚れた土を捨て、清らかな水辺で生きることを選んだ。精神の高潔を選んだわけだが、それでも元々は汚れた土で産まれたのは変わりがなく、切っても切り離せない関係にある。その清らかな精神を、汚れた土に、周囲に広めてみては」
その場では気のない返事しかできませんでしたが、よくよく振り返るとなんだか正鵠を射られた感がします。そうそう、そもそもこのブログを始めたのも、これまで得た知識や経験を伝えようという思いからでした。初心を久しぶりに思い出した気がします。

2012年5月27日日曜日

手作りアロマスプレー

今回は精油を使ったアロマスプレーを手作りしてみましょう。
精油は原液のままだと粘り気があって扱いづらいものですが、希釈すると気軽に使えるようになります。

基本の作り方はどの精油でも一緒です。分量の比率を覚えて、色々なアロマスプレーを試してみましょう。


■手作りアロマスプレー(約50ml)
・材料
無水エタノール…5ml
精製水(またはミネラルウォーター)…45ml
精油(好みのもので良い)…20滴

・作り方
1.ガラスの容器に無水エタノールと精油を入れ、よく混ぜて精油を完全に溶かす
2.精製水を加え、よく混ぜる


材料を混ぜる順番がポイント。先に水と精油を混ぜてしまうと分離してしまい、成分のムラができてしまいます。

できたアロマスプレーは1ヶ月以内に使いきるようにします。水分が多いのであまり日持ちはしませんので注意します。作った日や精油名をラベルに書いて貼っておくと使用期限がわかるだけでなく、誤用を防ぐこともできます。

手作りのアロマスプレーのメリットは、器材を持ち込みにくい場所でも簡単に芳香浴を楽しめること。職場や出張先のホテルなどで気分転換にさっと使う、といった楽しみ方もできます。

芳香浴以外の用途もさまざまです。


・抗菌に
ティートリーのアロマスプレーは抗菌作用が強く、特に靴に吹きかけると悪臭の元となる水虫菌などの雑菌を退治してくれます。梅雨入りしてからは足に直接スプレーしても良いでしょう。

・部屋そうじに
レモン、オレンジといったかんきつ系のアロマスプレーには、油分を分解するリモネンという成分が豊富に含まれています。フローリングに吹き付けてから堅く絞った雑巾で拭くと油汚れが取れやすくなります。

・お部屋の空気をきれいに
室内の環境を整えたいときはユーカリのアロマスプレーがおすすめです。ユーカリは抗菌、抗ダニ作用を持つだけでなく、のどの通りを良くするため風邪の季節に良いでしょう。またタバコなどの匂いも気にならなくなります。

2012年5月14日月曜日

インドカレーを作ろう その2

今回は野菜や豆を使ったインドカレーです。お店のインドカレーというと、どうしてもチキンやマトンに目を向けがちですが、菜食主義の国なのでむしろこちらの方が主流なのかもしれませんね。

$今日の夕飯、何にしよう?
まずはレンズ豆のカレー。小さい豆なので戻す手間はそれほどかかりません。水に浸しておく必要すらなく、洗って30分茹でればOKという簡単さ。作りたいときにささっとできるのが嬉しいですね。
肉類のカレーと比べるとスパイスはあまり多用しません。味付けも控えめですが飽きのこない一品です。「豆カレーは和食の味噌汁のような位置づけ」とどこかの本で見たことがありますが、まさにそのとおり。貴重なタンパク源を毎日食べられるように、あっさりとした味付けになったのでしょう。朝ご飯にもぴったりです。


$今日の夕飯、何にしよう?
次はカリフラワーのカレー。カレーといっても使うスパイスはターメリックと赤とうがらし、しょうがにガラムマサラ少々という、本当にシンプルなものです。
野菜の蒸し炒めにスパイスで香り付けをしたようなもので、野菜そのものの美味しさをしっかりと味わうことができます。逆に言うと、カレーの強い味付け素材の悪さをごまかせると思ったら甘かったです。


ところで、カレーの美味しさの正体は何なのでしょう?

ちょっと手元に資料がないのでうろ覚えなのですが、東京カリ~番長こと水野仁輔氏はその著書の中で、カレーの美味しさは「塩気」「うま味」「香り」の3要素からなると述べています。塩気はそのまま塩、香りはスパイス、うま味はたまねぎやトマトがあてはまり、これらがバランスよく整っているカレーは美味しい、というのです。
逆に言えば3要素が揃っていれば、少し型破りでも立派なカレーなのです。


$今日の夕飯、何にしよう?
例えば、これは四川料理の神様、陳建民氏が家でよく作ったという「10分カレー」。具材を小さいあられ切りにしてさっと炒め、カレー粉、しょう油、オイスターソースなどで味付けし、水溶き片栗粉でとろみをつけたものです。カレールウを使わず、しかも名前の通り手早く作っているというのに、口にするとちゃんとカレーになっていて不思議な気持ちになります。しかし具を細かくして短時間でうま味を引き出し、その上で調味料で補っているわけですから、カレーの本質をうまく突いているのですね。中華の鉄人陳健一氏の思い出の味なのだそうです。(『鉄鍋の掟―陳家の中華作法』陳 建一著より)
「カレーは煮込むもの」という思いこみを見事に覆してくれます。

カレーを作ろうとするとき、ルウカレーにしても変な固定概念にとらわれすぎているのかも、と思うことがあります。例えば「ルウは2種類以上混ぜるべし」「水ではなく赤ワインで煮込むべし」「たまねぎは長時間じっくりと炒めるべし」などなど。ですが、本来カレーなんてのはもっと自由に考えても良い食べ物なのかもしれませんね。

いっそのことインドカレーのルールを越えて、自分なりのオリジナルカレーを考え出したら素敵じゃないでしょうか。例えば油を控えめにした和のエッセンスを取り入れるとか、アイディア次第でカレーはどのようにも広がっていくはずです。