2011年12月30日金曜日

鶏のお雑煮

年始のお料理は、とりあえずおせちとお雑煮を作るようにしています。おせちと言っても近所の市場が終わる間際におつとめ品を買い漁って、ささっと作るくらいのものですけれども。それでも、こういったハレの日の料理はいつもよりちょっとだけ気合いが入ります。
土井善晴氏は著書の中で「暮れになると一年の『反省』と『礼』をこめて、人が集まり、『けじめ』というか『決着』をつける気分になる」(『おかずのクッキング 2011年 01月号』より)と表現していましたが、そんなところなんでしょうかね。

私のお雑煮は関東風のもの、焼き餅にすまし汁を合わせたものと決めています。
徳島の実家で出されるお雑煮は、味噌仕立てで丸餅をドロドロになるまで煮込んだものでした。餅だけでなく汁までも喉にまとわりつくような感覚が私にはどうしても好きになれず、かといってご飯を炊いてもらえるわけではなかったので、正月は常に腹を空かしていました。
というわけで実家を出てからというもの、年末年始に帰省したことは一度もありません。

しかし、大学進学で家を出て、関東風の煮込まないお雑煮を初めて知ったとき、さらっとしていて何てスタイリッシュなんだと感動したものでした。それ以来お正月では必ず作るようにしています。


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【鶏のお雑煮すまし仕立て(4杯分)】
・材料
だし汁(鰹と昆布の合わせだし)…4カップ
角餅…8個
鶏もも肉…1/2枚
かまぼこ…1/2本
三つ葉…少々
ゆずの皮…少々
薄口しょうゆ…小さじ1
塩…小さじ1

・作り方
1. 鶏もも肉は皮と余分な脂を取り除き、一口大に切り、熱湯にさっとくぐらせて霜降りにする。かまぼこは5mm程度の薄切りにする。三つ葉は結び目を作る。
2. 鍋にだし汁、かまぼこ、1の鶏もも肉を入れて火にかけ、あくが出たら取る。
3. 並行して、角餅はオーブントースターで両面に焼き色がつくまで焼く。
4. 2の鍋に塩を入れて味を調え、火を止めて薄口しょうゆを加える。
5. 器に焼いた餅を入れ、4の吸い地を上からかける。仕上げに三つ葉とゆずをあしらう。


鶏肉の脂分を控え、すっきりとさせました。元日のお食い初めでは皮や脂を取らずにそのまま煮ることもあるのですが、二日三日と続くとさすがに疲れてきます。なので、正月から日が経つにつれて、あっさりとした味に仕立てていきます。


年始のお料理をしつつ、合間に今年を振り返ることがあるのですが、とにかく今年は大変な一年でした。
東日本大震災もそうですが、震災をきっかけに人の業とも呼べるものがあらわになり、これらを見るにつけ何ともやるせない気持ちになったものでした。
私自身も5年近く勤めた会社を退職し、自分で決断したこととはいえ不安で心細い日々が続きました。

来年は良い年になるのか、それとももっと悪くなるのかわかりませんが、とりあえず、美味しいものを作って、食べているうちは、まあ何とかなるんじゃないでしょうか。

来年も、おいしいものが皆さんの側にいつもありますように。

2011年12月26日月曜日

紫雲膏

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秋のことですが、日本メディカルハーブ協会の主催するセミナーで東邦大学の薬草園を訪れました。

東邦大学薬学部には生薬学教室があります。漢方やハーブを用いた植物療法を専門とし、付属病院にはハーブ外来もあるのだとか。その一角には薬草園が設けられており、さまざまなハーブや薬用植物が育てられ研究で活かされています。
どの植物もていねいに育てられており、ローズマリーなんかは人の背丈に届かんばかりに生長していました。大学がいかに本気で取り組んでいるかが良くわかります。
そして、薬草園見学のおみやげにいただいたのが、紫雲膏という塗り薬です。


紫雲膏は江戸時代の医師、華岡青洲が創った軟膏です。切り傷や痔の外用薬として用いられてきましたが、特に軽いやけどを負ったときに患部に塗ると痛みがすぐに収まるといいます。

その気になれば自分で作ることもできます。

【紫雲膏】
・材料
ごま油…50g
ミツロウ…17g
漢方薬
 トウキ…3g
 シコン…6g
ラード…1g(肌になじみやすくなるが、日持ちがしなくなるので省略可)

・作り方
1. 鍋にごま油を入れて熱し、200℃の状態を60分保つ。
2. 1にミツロウを入れて溶かし、トウキを少しずつ入れ、油の温度を170℃に保ったまま5分加熱する。
3. トウキを取り除き、油を少し冷ます。シコンを入れ、油の温度を140℃に保ったまま5分加熱する。
4. 油を漉し、混ぜながら冷ます。


ごま油の温度を正確に保つのがポイント。トウキやシコンから成分を最大限抽出しつつ、かつ熱で劣化しないギリギリのところをキープします。

シコンは漢字で「紫根」と書くように、古くから紫色の染料として用いられてきました。これはシコニンという色素によるもので、抗菌や外傷を塞ぐ効果があります。
トウキはアンジェリカの仲間で、肌つやを良くしてくれます。
原料のシコンが現在入手困難になり、紫雲膏にお目にかかる機会はめったにないかもしれませんが、好きな人は手放せないといいます。

さて、そんな貴重な紫雲膏をせっかくいただいたものの、なかなか使う機会がなく埃をかぶっていました。しかし冬になり、手があかぎれだらけになると存在感が増してきました。
あかぎれには風呂上がりに紫雲膏を塗り、絆創膏を貼るか綿の手袋をはめて寝ると、軽いものなら翌日には傷口が塞がります。普段から水仕事をしていて、あかぎれに悩まされる身としては非常にありがたいです。
もっとも、あかぎれが塞がっては開くという、いたちごっこは延々と続いていますけどね…。

2011年12月18日日曜日

干ししいたけ

野菜ソムリエのセミナーに行ってきました。今回のテーマは原木干ししいたけ。

2時間みっちりと干ししいたけのことを学びます。産地や製法の違い、どんこ(かさが半開きのもの)とこうしん(かさが開ききったもの)の使い分けなどなど話は尽きず、時間が足りないくらいでした。

最初にセミナー恒例の食べ比べがあるのですが、ここで出されたのが、焼いた干ししいたけ。
煮物に入れるくらいしか使い道が思いつかなかっただけに、「なんで焼いたものが?」と不思議な気持ちで口にしたら、これが案外いけました。
ご存じのように干ししいたけは、うま味の固まり。焼くことで水分が飛ばされ、うま味がぎゅっと凝縮されるわけです。そして身が締まっているので歯ごたえも申し分がなく、ちゃんとした一品に仕上がっていました。
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作り方は単純で、戻した干ししいたけの水気を絞り、サラダ油で両面に焼き色がつくまで焼くだけです。味付けはシンプルな塩がおすすめですが、めんつゆを仕上げに少し絡めてもおいしいです。


さて、試食会の中で出された料理の1つが、「乾しいたけの肉厚豆腐ハンバーグ」。
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「肉詰め」と銘打っていないのがミソです。メインはあくまでも干ししいたけで、肉種は添え。肉種にはあいびきの他に水切りした豆腐、野菜をふんだんに取り入れ、軽い仕上がりになっています。
そして干ししいたけは、めんつゆを軽く煮絡めただけなのにじっくりと煮染めたかのようなうま味を抱えていて、存在感あふれる主役に仕上がっていました。これは、ちょっと驚きの美味しさでした。

素材の善し悪しがストレートに出るので、しいたけは原木栽培で国産のものを使いたいものです。肉厚などんこであればなお良いでしょう。
戻しもあわてず、ていねいに。冷水につけて冷蔵庫で一晩(10時間)置いておく…と書くと尻込みしてしまいますが、朝食を作るついでに仕込んでおけば、夕飯のおかずに使えます。


脇役と思っていた干ししいたけでも主役になるだけの器量がある。意外な側面を再発見しました。

日本産・原木乾しいたけをすすめる会http://j-shiitake.com/wp/

2011年12月13日火曜日

アロマボランティア

12月の3日、4日と、日本アロマ環境協会(AEAJ)のボランティアとして気仙沼の仮設住宅に行ってきました。

現在の復興ボランティアは大きく分けて2種類あり、がれき撤去をはじめとした物理的なものと、傾聴といった精神面の支援があります。
今回のボランティアは、ずばり後者の支援。
アロマの協会らしく香りを使って、少しでも心落ち着く時間を提供したい…という趣旨のもとで行われました。仮設住宅の中の一角をお借りして、ハンドトリートメント体験やクラフトを提供したり、ハーブティーを仕出します。


3日は暴風雨の中、たくさんの方に来ていただきました。
私はクラフト製作を担当。精油を使った手作りルームスプレーの作り方を子供やお年寄りに教えます。
もの珍しいのか皆さん興味津々で、熱心に手を動かします。
なじみのあるオレンジのスプレーが人気でしたが、ユーカリのものも好評。
「ユーカリのスプレーは殺菌してくれますよ」
「これからの季節にいいわね~」

仮設住宅の中は匂いがこもっていた、と他のボランティアから聞きました。狭い敷地でにおいがこもってしまうのかもしれません。私も狭いワンルームに長年生活しているので経験がありますが、生活臭がこもっているとリラックスするにしてもできないんですよね。
日常の中にアロマを取り入れると、いくぶんかは過ごしやすくなるのかも…そんな期待を抱いています。


4日は幼稚園で他のイベントと重なったのか、ちょっと暇。
と、そこに小さい男の子が来ました。
「折り紙つくりたい」
それならば、と私も一緒に折ることにしました。
簡単なコップから始まって、巾着やサンタのような難しいものにも一緒にチャレンジ。そこに精油をたらした綿を詰めたら、香る折り紙のできあがり。
あれもこれもと男の子につきあっていると、気がついたら小一時間ほど経っていました。

来てくださった方々の誰もが笑顔で帰っていくのを見て、私も役目を果たせたのかなと、ほっとしました。
行くまでは変に身構えていて、「震災の話題が出たらどうしよう…」と不安になっていたのですが、いざふたを開けると杞憂に終わりました。皆さんクラフト作りに没頭していたのもよかったのかもしれません。


気仙沼は震災の被害が大きいうえに行政も麻痺していることから、9ヶ月経った現在も震災の爪痕が見られ、元どおりになるにはまだまだ時間がかかりそうです。ひととおり仮設住宅は設置され、生きていく上で最低限のライフラインはだいぶ整備されているように見えますが、次は被災者のメンタル面に焦点が移りつつあるのではないでしょうか。ボランティアもまた然り。傾聴のような精神面の支援も、これから拡大していくのでしょう。
AEAJのアロマボランティアは通算5度目となるのですが、手探りの中で進めてきたとスタッフから聞きました。今後どのような方向に向かうのか、注目していきたいと思います。

2011年12月8日木曜日

葉付にんじん

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散歩の道すがらに見つけた産直で手に入れました。
普通のにんじんは一般的ですが、葉付きのものはなかなか見かけません。足が非常に早いので、大手スーパーでも扱いきれないのだとか。なので目にしたら本当にラッキー。私は即買ってしまいます。

葉は青みと苦みが強く、山菜のように滋味あふれる味わいです。
注目したいのはその栄養価。ビタミンB2、Cやカルシウムなど、根とは違った栄養素を豊富に持ちあわせ、体調のコントロールに一役買います。
よく「春は苦味」といいますが、それは苦味のほとんどにデトックス作用があるから。葉付にんじんも他に漏れず、苦味のなくなる秋から冬にかけての貴重な解毒野菜となるでしょう。


調理の際はやわらかい葉先と、筋張っている茎を使い分けるのがポイントです。葉先は茹でてそのままゴマ和えやおひたしに。茎は細かく刻んで火を通すのが良いでしょう。
また、油と非常に相性が良いです。苦みも和らぎ、小さなお子さんでも食べやすくなります。かき揚げなんかいいですね。
根は普通のにんじんと同じ食べ方でOKです。

今回はチヂミにしてみました。チヂミは野菜をたっぷりといただけるし、これだけで1食になるお手軽な食べ方です。

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【葉付にんじんのチヂミ】
・材料(20cm1枚分)
葉付にんじん
 葉…2本分
 根…1本
生地
 小麦粉…30g
 もち粉…30g
 卵…1個
 だし汁…1/4カップ
たれ
 ポン酢(または酢醤油)…適量
 おろしにんにく…適量
 粉唐辛子…適量
 すりごま…適量
ごま油…大さじ2


・作り方
1. 葉付にんじんの葉先は粗くきざみ、茎は小口切り、根は千切りにする。
2. 生地の材料をよく混ぜ合わせ、葉付にんじんを加えてさらに混ぜる。
3. フライパンを熱し、ごま油の半量を入れる。1を流し入れ、中火で表面がきつね色になるまで焼く。
4. 生地をひっくり返し、フライパンにごま油の残量を足す。生地を押さえつけるようにして焼く。
5. 両面に焼き色がついたらお皿にもりつけ、合わせたたれと一緒にいただく。


先に書いたとおり非常にいたみやすい野菜なので、遅くとも手に入れた翌日、できればその日のうちにいただきたいものです。

2011年12月1日木曜日

舞茸ご飯

きのこが美味しい時季ですね。年中出回っている印象がありますが、今の頃にシンプルに焼いて食べたりしていると季節を感じます。


たくさんの舞茸が手に入ったので、今回は舞茸の炊き込みご飯を作ることにしました。

さてどうやって作ろうかと調べていると『日本のお米、日本のご飯』(土井善晴著)に、ちょっと変わったまつたけご飯の作り方が載っていました。

ポイントはまつたけの切り方。なんでも、まつたけを大きい形のまま炊くのは料亭の仕事で、見栄えを良くするためである。対して家庭の仕事では味を重視して、お米となじむ程度の大きさにまつたけを切るのが良い、と。

それならば、と私は閃きました。舞茸ごはんも同じようにやってみよう。

舞茸は1cm角程度のうすい板状にします。
先のひらひらしている部分は適当にざく切り、堅い軸は薄切りにします。
コクをプラスする鳥もも、油揚げは舞茸より細かいみじん切りにします。
具材に醤油、酒で下味をつけたら、後は昆布だしでふつうに炊きます。

できた炊き込みご飯は、舞茸のおいしさとご飯とがなじみ、いつもとひと味違うものができました。
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ちなみにこの炊き込みご飯、おにぎりにして竹皮で包んで持っていきました。
学校の仲間と新宿御苑を見学した際に芝生の上で広げたのですが、見るやいなや「武士のご飯みたい」と言われました。(笑)

2011年11月19日土曜日

あやめかぶ(あやめ雪)

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赤紫色のきれいなかぶに出会いました。
あやめ色という色がありますが、それにちなんで「あやめかぶ」と名付けられたそうです。別名「あやめ雪」。こちらも風情のある、いい名前です。

あやめかぶは上質のかぶと同じように、クセがなくほのかな甘みがあります。皮をむいて加熱調理しても美味しく、通常のかぶと同じ使い方で問題ありませんが、ここはやはり、美しい色合いを活かして皮ごと生食にするのが良さそうです。
味付けはシンプルにして、副菜のように使いたいものです。


$今日の夕飯、何にしよう?
あやめかぶを縦に割り、薄い半月切りにしたものと青菜を合わせてサラダにしました。味付けは好みのドレッシングで良いかと思いますが、今回は塩とオリーブオイル、レモン汁のシンプルなものに仕立てています。
赤紫と緑が美しい組み合わせになったと思います。
このままだとちょっと優しすぎる味になってしまうので後でゴマも振りました。



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こちらは即席漬けです。右は同じく半月切りにしたものに切り昆布と塩を混ぜて一晩置いたもの、左は千切りにした皮を、これも塩と合わせて漬けたものに、ゆでたかぶの葉を合わせました。


最後は甘酢漬けです。酢に浸しておくと赤紫がとけ込み、全体がほんのりピンクになってきます。
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【あやめかぶの甘酢漬け】
・材料(4人分)
あやめかぶ…1個
三杯酢…適量
 酢…1/2カップ
 砂糖…大さじ1 1/2
 塩…小さじ1/2

・作り方
1. あやめかぶは葉を取り除き、縦に割ったら薄い半月切りにする。三杯酢はよく混ぜ合わせる。
2. 保存容器にあやめかぶを入れ、かぶるくらいの三杯酢を加えて冷蔵庫で保存する。2日くらいで三杯酢がピンクに染まってくる。


あやめかぶは小鉢に添えるだけで目を惹きつけます。食卓に彩りを与える名脇役になってくれるでしょう。

2011年11月15日火曜日

ハーブティーを始めよう!おまけ 生活リズムに応じたハーブティー

私はコーヒーや紅茶も好きで、目覚めの1杯は欠かせないのですが、日に何杯も飲んでいると夜眠れなくなってしまいます。その点ハーブティーはカフェインが入っていないので、寝る前に飲むことができるのが嬉しいです。そして、その時々の体調を見ながらティーのブレンドを決めています。

1日の生活リズムには波があります。朝は集中力が高まる貴重な時間ですし、昼すぎは食後の眠気と格闘しながら仕事に向かわなければなりません。できれば眠いときは素直に寝たいのですが…なかなかそうはいきません。そんな日常の浮き沈みを意識してハーブティーを使い分けると良いでしょう。

今回はティーのレシピの一例をご紹介します。


■昼食後
レモングラス、ローズマリー、ペパーミントを1:1:1ずつブレンドしたティーをいれます。
レモングラス、ペパーミントには消化を促進する効果があり、食後のティーには最適です。
またローズマリーには集中力をアップする効果があるので、気が散ってしまいがちなお昼からもう一頑張りする意味も込められています。
やや味気ない感じがあるので、お好みで甘みを加えても良いでしょう。


■夜
日中の緊張感から開放されるような、リラックスできるティーにします。よく作るのが、カモミールのミルクティー。
お湯の量を半分にして濃いめのカモミールティーを作り、そこに牛乳を入れます。カモミールも牛乳もリラックスする作用があるので、相性はばっちりです。
熟睡も期待できますが、トイレが近くなるので寝る直前にとるのはちょっと考えもの。就寝2時間前くらいにいただくようにしています。

また、リンデンとカモミールを1:1でブレンドしたものもおすすめです。リンデンの香りは安眠を誘うので、心配事で眠れないときに効果を発揮します。


1日周期だけでなく1年周期、つまり四季の環境の変化に応じてハーブを使い分けても面白いです。こちらも折に触れて使い方をご紹介できればと思います。

2011年11月13日日曜日

ハーブティーを始めよう!後編 ティーをいれる

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ハーブティーのいれ方は難しいものではありません。基本は「熱湯3分」で大丈夫です。しかしちょっとした気配りでさらに美味しくなるので、ぜひともいれ方のポイントを押さえましょう。


■準備するもの
ハーブの他にティーポット、茶こし、カップが必要ですが、器具を揃えるのが面倒だったり、外出先で楽しみたい場合は、茶こしつきマグカップがあれば十分です。


■お湯を入れるその前に
抽出温度を下げないために、あらかじめティーポットにお湯を注ぎ、温めておきます。

まずハーブを取り出しますが、ここで一手間。ハーブが入ったままの缶やビンをいったん振ってから取るようにします。既にハーブをブレンドしていると、どうしても細かいものや重いものは底に沈んでしまいがちです。なるべく粉が均一に混ざった状態で取り出し、常に同じ味にできるようにします。
私はビンを一度天地逆さまにひっくり返してから取っています。

ハーブの量は、一般的にはカップ1杯に対してハーブ大さじ1を用意します。


■香りや成分を逃さないように蒸らす
ハーブの成分をしっかり抽出するために、お湯は完全に沸騰したお湯を用意します。大きな泡がボコボコと沸くまで火にかけましょう。

カップ1杯分のお湯(約150cc)を入れたら、ハーブから出る香り成分を逃さないようにポットにふたをします。
これはマグカップやティーバッグでいれる際も同じです。ティーバッグを使う場合は小皿をふた代わりにすると良いでしょう。

蒸らす時間は3分にしておけば、まず間違いはありません。長すぎるとえぐ味や苦みが出てしまい、美味しくなくなることがあります。
もちろん個別差はあり、例えばローズヒップは5分くらいがちょうど良いです。慣れてくればそれぞれのハーブのベストな蒸らし時間を探っても面白いでしょう。


■最後の1滴まで漉す
こし器はできるだけ目の細かいものを使用します。ハーブの葉や花がティーに残ると、ざらざらして舌ざわりが悪くなってしまいます。
抽出は1滴たりとも残さないつもりでやるとうまくいきます。紅茶でも「ゴールデンドロップ」という考え方がありますが、ハーブティーも同じで、最後の1滴には成分がしっかり含まれています。余すところなく出し切るようにしましょう。


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■飲み方
そのままストレートティーでもかまいませんが、砂糖やハチミツを加えてもいいでしょう。あればフレッシュハーブを表面に浮かべれば見栄えが美しくなります。

2011年11月3日木曜日

ハーブティーを始めよう!前編 お店で買う

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少し前でしたか、ローズヒップティーが美容に良いと流行したことがありました。当時きれいな紅色に心惹かれた方もいらっしゃると思います。このローズヒップティーもハーブティーの1種です。

ハーブティーはコーヒー、紅茶と比べるとマイナーで敷居が高いように思えますが、多彩な味、香りが楽しめます。まずは1つお気に入りを見つけ、日常の中に取り入れてみてはいかがでしょう。


■専門店へ行ってみよう
初めて買うのなら、やはりハーブティーを専門に扱っているお店が理想です。無料でいくらでも試飲ができるので、気に入ったティーを見つけることができるでしょう。
専門店には入りにくいイメージを持つかもしれませんが、どこも門戸を広げようとしており、「ハーブティーのたのしみ方」みたいなプリントも常備しているところも多いです。わからないことはもちろん、店員さんがアドバイスしてくれます。

専門店ではenherb(ボタニカルズ)が有名です。実際に味も確かなのですが、店舗が少ないのと割高なのが難点。
他にはアロマテラピーの雑貨店でもハーブティーを購入できます。例えば生活の木カリス成城ではハーブにも力を入れていて、各社独自のブレンドティーを販売しています。もちろん試飲もできます。入りやすいのはこちらの方かもしれません。


■何を買う?
ハーブティーの種類はさまざま。ほんのり甘いものから酸っぱいもの、どっしりとした苦みのあるものまでバリエーション豊富です。それらの中からいいなと思うものを見つけましょう。

ほとんどの専門店では、「かぜ気味のときに」「リラックスしたいときに」「頭をスッキリさせたいときに」というふうに、効果を前に出してティーを販売しています。体調と相談して気になるものを探してもいいのですが、きれいな色と思ったもの、知っているハーブを使っているものを選んでも、もちろん大丈夫です。むしろ「何かに効く」というより、気に入ったものをまず買ってみるのが良いのではと私は思います。


商品は大きく分けて、シングルティーとブレンドティーの2種類があります。
シングルティーは単一のハーブだけのティーです。カモミール、ペパーミント、ローズマリーというようにハーブ名で販売しています。
そのままいただくのはもちろん、自分好みのブレンドティーにすることもできますし、ティー以外にも使えます。ただしどのハーブも独特の個性があるのでちょっと飲みにくさを感じるかもしれません。慣れてくるとハーブを単品で買って、シングルティーに挑戦してみると良いでしょう。
(かくいう私もシングルティーを飲むことはほとんどありません)

ブレンドティーは、数種類のハーブをあらかじめ店がブレンドしたもの。ブレンドのイメージに沿った名前をつけて販売しています。
こちらは、おいしくなるように配合されているので初心者でも安心していただけます。まず買うとしたらこちらをおすすめします。

ちなみに生のハーブは手に入りにくいです。購入するとしたら大型のスーパーです。


■保存の3原則は「遮光、密封、冷保存」
ハーブはお茶の葉と同じように、乾燥してあるので湿気と温度変化、直射日光を嫌います。
封を切ったハーブは密閉できる缶かビンに入れ、冷暗所で保管するのがベストです。容器は古い紅茶の缶でもいいですし、今は100円ショップでも購入できます。ジップ付きの袋でも良いでしょう。


次回はいれ方のポイントをご紹介します。

2011年10月27日木曜日

ハーバルセラピストという資格

ハーバルセラピストと聞いてもいまいちピンとこないかもしれませんが、「ハーバル」とは「ハーブの」という意味。つまりハーブのセラピストのことで、ハーブなど植物の薬効を活かして日々の健康を維持しようとする自然療法士のことです。
私が持っているものは、NPO法人日本メディカルハーブ協会(JAMHA)が認定している資格です。

日本でハーブというと、料理の香りづけに使われるイメージが強いかもしれません。しかし古来より薬草で病気を治そうとしていましたし、現在でもイギリスではハーブを処方してくれる外来があるとか。
例えば「ゆず湯につかると身体が暖まる」「ニンニクでスタミナをつける」というのも、ハーブとは少し違いますが、植物の力を活かした一例といえます。

資格を取得するためには認定校で講義を受けた上で、試験をパスする必要があります。
ハーブの使い方はもちろんですが、免疫のしくみやホルモンの生成、ストレスが心身へ及ぼす作用といった健康維持のメカニズムもカリキュラムの中に含まれています。実践的というよりは学術的で、受講した人の中には「イメージと違った」とこぼすケースがあるようです。資格取得を目指している方は、内容をしっかりと確認し、自身の目標とマッチしているかを見た上で勉強を始めると良いでしょう。


このブログでは、そういった難しいことは抜きにして、ハーブの使い方やハーブティーのレシピをお伝えしていきたいと思います。

2011年10月22日土曜日

ジュニア野菜ソムリエという資格

「野菜ソムリエ」というと多くの芸能人、アナウンサーが取得しており、ご存じの方も多いと思います。

エントリー資格の「ジュニア野菜ソムリエ」では、調理や栄養学の基本、品種の違いや目利きのポイントなどを学びますが、その中で「ベジフルカルテ」の書き方も教わります。
「ベジフルカルテ」とは、野菜ソムリエ協会が独自に提案している野菜のレポートのようなもので、ある野菜の産地、旬、保存方法、栄養などの基本情報から、味わった感想をコメントにまとめ、特徴を活かしたレシピを書き下ろします。
ジュニアの資格を取得するためには、筆記試験をパスする他に、8種類の野菜のベジフルカルテを提出しなければなりません。それぞれの野菜の魅力はどこにあるのか、ベストの調理方法は…など、あれこれ探るのは結構な重労働。しかし感覚を研ぎ澄まして野菜を口にしているうちに、漠然とした食事に少し変化が起きたような気がします。料理がより一層楽しくなったかな。


講座では手取り足取り細かく教えてもらえるわけではありません。野菜や果物の品種の違いといってもたかだか22種類しかありませんし、習うことはあくまで足がかり。自ら野菜に接し、考えていくことで初めて野菜の魅力に気づくことができると私は思います。
野菜が好き、料理が好きという方は、受講して損はないでしょう。

はじめに

こんにちは。
野菜ソムリエでハーバルセラピストの、のだと申します。「食と健康」に関心を持っていくうちに、資格を取ることになりました。

私もまだまだ勉強中の身ですが、ハーブの使い方、野菜のレシピなどをご紹介し、野菜やハーブの魅力を伝えていけたらと思いますので、よろしくお願いします。