2014年1月28日火曜日

紅茶店の福袋


何のきっかけだったか忘れましたが、私は紅茶や中国茶などの茶類が大好きです。(当時は見栄もあったのかもしれませんが…)色々な茶葉を常備しておいて、その時々の気分で、目の覚めるようなアッサム、ゆっくり過ごしたい休日の朝にはチャイ、おいしいお菓子が手に入ったらダージリンでのんびりと…というふうに。

もう10年近く前になるでしょうか。適当に買ったティーバッグでは次第に飽き足らなくなり、しかしそのとき住んでいた大阪には専門店がない。いつしかネット通販でいわゆる「農園もの」を求めるようになりました。そのお店は『Gclef(ジークレフ)』。何度も買い物をしているうちに「どんな店なんだろう?」と思いを巡らせるようになりましたが、たまたま就職活動で東京に出かけた際に実店舗にお邪魔したとき、そのゆったりした雰囲気と、気前良く出される試飲の数々に感激したものでした。
全国どこに暮らしていても、あらゆるものがネット通販で手に入る便利な世の中になりましたが、やはり実店舗の魅力もまだまだ健在です。千葉に住んでいた頃は中央線直通の東西線で、吉祥寺までよく足を運んでいたものでした。


ところで、百貨店で福袋を大量に見かけますが、実はお茶専門店の中にも福袋を扱っているところがあります。中身は前年に販売した農園もののお茶類や、店によっては小道具が入ることもありますが、良い物を大量に、安く買うことができます。この機会に1年分のお茶を一気に仕入れる…なんてことも。

少し遠いけど、今年も行って、福袋を買おう。お正月の休みを利用して静岡から東京の方へ久しぶりに出かけました。東海道本線の鈍行で、片道2時間以上かけての小旅行です。そこで『ジークレフ』を久しぶりに訪ねました。

落ち着いた店内の雰囲気は、初めて訪れたときと変わりません。まあお茶の袋の色は確か変わったはずですが。
そして実店舗の醍醐味、試飲。さて何にしようかなと迷っていると
「面白いお茶が入ったんです。イギリスの品評会で金賞を取った国産紅茶なのですが」
店員さんに勧められていただいた紅茶は、本当に今まで味わったことのない個性的な紅茶でした。

素敵なお茶との出会い、お茶好きな店員さんとの茶話、ゆったり静かに流れる時間。身の回りでは色々なことが目まぐるしく変わっていくものの、このお茶屋さんは今もゆったりとした時間が流れているし、それはいつまでも変わらないに違いない。
そう思うと、ほっとします。

2014年1月21日火曜日

乾燥の季節とカレンデュラ軟膏


冬の水仕事が増えると次第に手荒れが気になってきます。ひび、あかぎれを防ぐポイントは、水仕事や手洗いをしたら、すぐに保湿クリームを塗り、肌を保護することです。

しかし真冬になるとクリームでは保湿が追いつかなくなることがあります。クリームは水と油脂を乳化した基材が原料なので、伸ばしやすく肌にすっと馴染みますが、油分が少ないことから長時間カバーできないのが弱点です。

そこで、油脂の基材を用いた軟膏やワセリンも併せて使ってみましょう。これらはべたつくのが難点ですが、油分がそのまま使用されていますので肌を強力にカバーします。
ふだん使いにはクリーム剤で細かくケア、例えば寝る前、手袋を着けるときのように、物に触れない時は軟膏でしっかり保湿するのがおすすめです。

今回は軟膏を手作りしてみましょう。カレンデュラの浸出油を使用しました。カレンデュラオイルの詳細な紹介は過去の記事に掲載してあります。「カレンデュラ軟膏を作りましょう



【カレンデュラ軟膏(約40cc)】
・材料
カレンデュラオイル(作りやすい分量)
 カレンデュラ…2g
 好みのキャリアオイル…60cc
カレンデュラオイル…25cc
ビーワックス(みつろう)…5g
ローズウォーター(なければ精製水)…10cc

・作り方
1. カレンデュラオイルを作る。清潔なビンに材料をすべて入れ、2週間置く。途中1日に1回程度、ビンを振る。
2.1をコーヒーフィルターなどで漉す。3ヶ月程度は保存可能。
3. 軟膏にする。分量のカレンデュラオイルとビーワックスを、ビーカーや小鍋などに入れて湯煎にかける。木べらなどで混ぜながら、ビーワックスが完全に溶けるまで温めて湯煎からはずす。
4. 温かいうちに、かき混ぜながらローズウォーター(または精製水)を少しずつ加える。水分と油が分離しないようにしっかり混ぜること。白っぽく、粘りけが出るようになれば清潔な容器に移す。1ヶ月程度で使いきるのが望ましい。

2014年1月18日土曜日

フレッシュハーブを使いこなそう!その3 ハーブの選び方から保存、下処理

ハーブの葉を指でこすって香りをみたり、葉に折り目をつけて香りを引き出す。香り豊かなハーブ類はちょっとしたことでその香りを更に引き出すことができます。しかし、逆に言えば些細なことでも香りが抜けてしまうということでもあります。ハーブの香り成分である精油は無限に蓄積されているわけではないので、ハーブはていねいに扱うように心がけて、その香りを保つようにしたいもの。

今回はフレッシュハーブの選び方から下処理のポイントを紹介します。


■選ぶ
目利きそれほど難しく考えなくても良いと思います。葉物、青物野菜を見るように探してみましょう。
全体的にみずみずしいもの、しゃきっとしているもの、黒く変色していないものを選びます。


■手に触れるとき
なるべく茎や枝の部分を持つようにし、葉の部分を強く握らないようにします。葉は非常にデリケートなので衝撃を与えると、時間が経つと変色してしまいます。特に夏場には注意が必要です。


■保存
日持ちがしないのでなるべく早く使いきります。
当日使うのであれば切り花のように水に差しておくと良いでしょう。日を置く場合は湿らせたキッチンペーパーにハーブを包み、更にビニール袋に入れて乾燥を防いだら、冷蔵庫の野菜室で保存します。
例外はバジル。冷気が苦手なので冷蔵庫に入れると黒ずんでしまいます。冷暗所に保管し、なるべく早く使いきるのが良いでしょう。


■洗う
普通の野菜のように流水で洗うと、葉に傷がついてしまい、精油が水に流れてしまいます。また変色してしまう恐れもあります。きれいなものでしたら水を張ったボウルに入れ、洗濯のつけ洗いのように上から軽く押さえる程度にします。
水から上げたら、キッチンペーパーか乾いたふきんで水気を拭き取ります。葉の奥には意外と水分が残りやすいので、ここは念入りに。
ただし、バジルの葉は水に非常に弱いので汚れがなければ表面をふきんで拭く程度で良いでしょう。


次回はハーブの使い方です。

2014年1月2日木曜日

新しい環境で迎える新年


明けましておめでとうございます。

年末恒例のおせち作り。いつもなら1週間前には大抵の買い物を済ませて、2日くらいかけてのんびり作ります。しかし今年はぜんぜん時間がなく、大晦日の夕方から大急ぎでこしらえました。まあ何とか形にはしましたが、去年後半の慌ただしい一年を象徴したかのようなおせちになった気がします。


秋になってからというもの、ブログの更新もすっかり滞るようになってしまいました。
なんとかしたいと思ってはいるものの、何しろ新しい仕事についていくのに必死で、料理やお菓子作りに注ぐ余力が無いと言いますか、どうしても休みは気が抜けたようになってしまうんです。

今の仕事、農業の職場でイメージするものといえば、お年寄りがのんびりと作業をしているようなものを思い浮かぶかもしれません。しかし私が働いている所は真逆で、「農業はスピードが大切!」と耳にタコができるほど叩き込まれています。ふたを開ければ、まさに石にかじりつく心づもりで、職人技を早く身につけないと生きていけない世界でした。まあ改めて考えれば、薄利多売の農業に効率が求められるのは当然なのですが…


それでも年末年始の行事は欠かしません。おせち作り然り、初詣も然り。
初詣でのおみくじは『吉』と出ました。なんでも今年は「実力を蓄えて明日の進出に備えるとき」なのだそう。なんだか不意を突いたかのように現れた、今の自分にぴたりと合った結果。思わず笑いが込み上げました。
そうか、この一年は修行の年と思えばいいんだな…


良い年になりますように。