2012年2月26日日曜日

ローズマリー風味のホットオレンジ

今回はローズマリーを使った飲み物です。

ローズマリーは力強いハーブです。成分には血行促進や活力アップの効果があると言われており、寒い冬に積極的に取り入れたいハーブです。

まずは、オレンジとローズマリーを合わせます。
なぜこの組み合わせ?と不思議に思うかもしれませんが、アロマテラピーでは両者は互いに相性の良い香りとされ、製油をブレンドして炊くことがあります。そこで、オレンジジュースとローズマリーのティーを合わせても良さそう、と思い立ちました。


$今日の夕飯、何にしよう?
【ホットオレンジ ローズマリー風味(2杯分)】
・材料
100%オレンジジュース…150cc
(またはオレンジ2個をしぼったもの)
ローズマリー…大さじ1/2
水…150cc
グラニュー糖…小さじ2

・作り方
1. ローズマリーのティーを作る。鍋に水を沸かし、沸騰したら火を止めてローズマリーを入れ、ふたをして3分蒸らす。
2. オレンジジュースを1と合わせて火にかける。鍋のふちがふつふつとしてきたら火を止めて漉す。グラニュー糖を加えていただく。


ローズマリーのティーは案外えぐみがありますので、入れすぎには注意です。グラニュー糖を加えて飲みやすくしています。私としては、ローズマリーがほんのり香るくらいがちょうどいいかなと思って、ストレートのティーより薄めにしています。
またビタミンCを残したいので加熱はほどほどに止めておきます。


次回はローズマリーのハーブ酒です。


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おうちパーティーの料理レシピ
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まあ、パーティー向けのものじゃないと思いますが…余ったローズマリーの使いかたのひとつと思っていただけるとうれしいです。

2012年2月25日土曜日

瀬戸内ひろしまカキ祭

今日2月24日は築地場外で広島直送のカキが食べられるというイベントでした。
第一回 瀬戸内ひろしまカキ祭inTOKYO
なんでも数量限定で無料でいただけるとのこと。私も昼頃に並びましたが間に合いませんでした。雨で客足はまばらだろうと踏んでいたのですが、甘かったですね。行列ができていてあきらめました。


$今日の夕飯、何にしよう?
3個500円でいただきましたが、いやあ美味しい。身がしっかりしていますし、臭みがなく海の香りをそのままいただいている感じです。
それにしても、悪天候でしたがなんだかすごい人の数。東京マラソンがてらの観光なんでしょうか。カキはミネラルが豊富ですから、ランナーにもぜひ。まあ私もボランティアするので栄養は欲しいのですが。


せっかく来たので、その足でお気に入りのお店を廻りました。
まずはフォーシーズンでツナのスープスパゲティ。ナポリタンで有名なお店で私も何度か通ったことがあるのですが、スープスパゲティも美味しいです。クリームベースのスープで粉チーズとよく合います。
私が来たときにちょうどテレビの取材が入っていたそうで、気さくなおじさんと記者とのやりとりを楽しく盗み聞きしていました。ほんと、夫婦そろっていいキャラしてます。


食後は茶の実倶楽部で一服です。世にも珍しい日本茶カフェで、煎茶のほかにほうじ茶、玄米茶、抹茶、濃いめのお茶プレッソのうちの2杯を好みでいただけます。
私は煎茶と、名前に惹かれてお茶プレッソを注文。煎茶も香りが良くて美味しかったのですが、お茶プレッソも香りとうまみが凝縮されていてこれも素敵。
ここでは茶遊会という四半期に一度のイベントを企画していて、次は新茶の季節に安価で飲み比べができるそうです。

2012年2月22日水曜日

ローズマリーを使ったお料理

以前の記事「チンキを作る その2 ハンガリアンウォーター(若返りの水)」ではローズマリーの自然療法的な用途を説明しました。今日から何回かに分けて、料理での使いかたを考えてみたいと思います。


ローズマリーは頭が冴えるような、とてもすっきりとした香りが特徴です。実際にティーは記憶力を高めると言われ、「若返りのハーブ」としても知られます。
殺菌作用があるため、ヨーロッパでは古くから食品の腐敗を防ぐために用いられてきました。また強い香りを活かした臭み消しとしても優秀で、肉類、中でも鶏肉に使われることが多いです。
野菜に使われることもあります。よく聞く出会い物はジャガイモ、ナス、カリフラワー、カブです。香りにほのかな甘みがあるせいか、淡泊な野菜と組み合わせることがあるようです。

使い方は、焼き物でしたらこしょうのように、ぱっぱっとふりかけてから焼くのが手軽です。肉類の臭み消しとしてなら調理前に、オリーブ油などでマリネにするような方法が適しています。油やお酢にローズマリーを浸して香りを移し、ドレッシングを作るのもいいですね。


$今日の夕飯、何にしよう?
これはラム肉をマリネにしたものです。ローズマリーにつぶしたにんにく、塩こしょうとオリーブ油を合わせたマリネ液に漬けました。仕込みをしてから忙しくなり二晩くらいそのままにしていましたが、焼いても古臭さを感じずにいただけました。(ここでは肉3切れに対してローズマリーは小さじ1使っています)

使い方のポイントは、好みもありますが香りが結構きついハーブなので使うときは少量で充分です。また個人的には筋張った舌触りが気になるので、肉を焼く前にはローズマリーをできるだけ取り除いています。


次回はローズマリーを使ったレシピを見ていきましょう。

2012年2月17日金曜日

冬の花粉症対策 春季療法

2月も中頃に入り、ちょっと鼻がむずむずするようになってきました。ヨーロッパでは春先の吹き出物やアレルギーに備え、冬の終わり頃からハーブを使った体質改善を行います。これを春季療法といいます。

冬は代謝が落ちるのでどうしても老廃物が体内にたまってしまいがちになります。そのままにしておくと暖かくなり代謝が上がるにつれ、その老廃物が前面に出てしまうので事前にデトックスをしておこう、というのが春季療法の狙いのようです。
用いられるハーブはネトル、エルダーフラワー、ダンディライオン(タンポポ)などです。
中でもネトルはビタミンCや鉄などのミネラルを豊富に含まれるほか、抗アレルギー、浄血作用にも優れており、まさに春季療法にうってつけのハーブです。ヨーロッパではサプリメントの形で売られているほど多用されているのだとか。


私はヨーロッパでその療法を目の当たりにしたことがなく確かなことは言えませんので、ここではティーを使った一般的な体質改善の話にとどめます。

ハーブティーで体質改善を図る場合のポイントは2つあります。
・1日3~4杯のティーを飲む。ただし一度に大量に飲まずに間隔をあけていただく
・1ヶ月以上続ける
良かれと思って一気に飲んでも、吸収されずに尿となって出てしまうのでメリットは少なくなります。食後に1杯ずつ、がやりやすいでしょう。また薬で症状を止める対処療法とは違い、体質そのものを改善するが目的なので、やはりそれなりの時間がかかります。
実際に実行すると意外と大変です。コーヒーやお茶の誘惑もありますし。それに、ネトルの青々として草のような強い個性のおかげで、飲んでいると疲れるというのもあると思います。私はどちらかというと、ネトルを脇役として扱うことが多いです。
さまざまなハーブとブレンドして味に変化をつけると続けやすくなるのではないでしょうか。


【ダンディライオン中心のブレンド(2杯分)】
ダンディライオンルート(ロースト)…小さじ2
ネトル…小さじ2
エルダーフラワー…小さじ2
熱湯…300cc
効果を重視したブレンドです。どのハーブも利尿作用を持つほか、ダンディライオンは肝臓の機能を高めてくれるのでデトックス効果は抜群。またエルダーフラワーはネトルと同様、抗アレルギー作用も持ちます。


【ペパーミント中心のブレンド(2杯分)】
熱湯…300cc
ペパーミント…大さじ1
ネトル…大さじ1/2
レモングラス…大さじ1/2
こちらはペパーミントが中心のブレンド。さわやかなハーブと合わせ、ネトルの若草のような風味と調和するようにしてみました。食後に飲むとすっきりします。

2012年2月13日月曜日

巨大鷹の爪『げきから』

$今日の夕飯、何にしよう?
秋田の物産展で見つけました。巨大鷹の爪、その名も「げきから」という品種です。
「辛いよ~」と言われつつ勧められましたが、意外とマイルドな辛さでした。たまたま買ったのがそうだったのかもしれませんが…とはいえ種とワタの部分は、やはり鷹の爪らしい、じんわりとした辛みがきます。

さてどういただこう、と考えて真っ先に思いついたのが、鶏とカシューナッツの炒め物。唐辛子を大きくちぎれば見栄えがよくなりそうです。さっそく『四川飯店陳建一が提案する大人の厨房』(陳建一著)をめくってみましたら、何でもこの炒め物、もともとカシューナッツではなくてピーナッツを使っていたのだとか。アレンジされて今の形になったわけですね。
確かにカシューナッツの柔らかさと強いコクは鶏とよく合います。しかし、歯ごたえのいいピーナッツと組み合わせて食感の違いを楽しむのも、また面白そうです。バタピーなら手軽に手に入りますし。というわけでやってみました。
先の本のレシピを、あっさりめの味付けで気軽に作れるようにアレンジしました。ピーナッツは皮のないものを使います。


$今日の夕飯、何にしよう?
【鶏とピーナッツの唐辛子炒め(2人分)】
・材料
鶏むね肉…1/2枚
ピーナッツ(バタピーで可)…30g
白ねぎ…1本
しょうが…1片
鷹の爪…適量
鶏の下味
 塩、こしょう…各少々
 酒…大さじ1/2
 しょう油…大さじ1/2
 片栗粉…大さじ1/2
サラダ油…大さじ1

合わせ調味料
 酢…大さじ1
 砂糖…大さじ1/2
 しょう油…大さじ1
 こしょう…少々
 水溶き片栗粉…大さじ1
 中華スープの素…少々
・作り方
1. 鶏むね肉は皮を取り除き、そぎ切りにしてから一口大に切り、下味をもみ込む。ねぎは5mm程度の斜め切りにする。しょうがはせん切りにする。鷹の爪は手でちぎる。合わせ調味料はあらかじめ合わせておく。
2. フライパンにサラダ油と鷹の爪を入れて中火にかける。鷹の爪に少し焦げ色がついたら1の鶏肉を入れ、あまりいじらずに片面を焼く。焼き色がついたら返して裏面も同様に焼き、ほぐす。
3. しょうが、白ネギを加えて軽く火を通したら調味料を入れ、最後にピーナッツを合わせる。


ポイントは鷹の爪をサラダ油で熱し、焦がすことでしょうか。辛みを油に移すことで辛さをまんべんなく行き渡るようにしています。少し焦がした香ばしさもいいアクセントになります。
鶏はむね肉を使いました。むね肉に水分を含ませているので硬くなりにくくしていますが、それでも火の通しすぎには気をつけています。

調理すると手がじんじんしてくるので注意してください。特に扱った手で目を触ったりすると大変なことになりますので…

2012年2月8日水曜日

にんにく風呂

$今日の夕飯、何にしよう?
にんにくの名産地、青森県田子町からにんにくが届きました。

私は沢田ファームというところで毎年買っています。
去年は3月の頭に注文したのですが、震災の影響で注文がキャンセルされてしまいました。なんでも震災による停電で貯蔵庫の冷房が止まり、にんにくの芽が出てしまい廃棄処分となったそうです。しかし今年はいつもどおり買うことができて何だかほっとしました。


さて、タイトルのにんにく風呂ですが、スパイスの使い方の一つとして『インド家庭料理入門』(ロイチョウドゥーリ邦子/ジョイ著)で紹介されていました。

やり方は、にんにく1~2片を皮つきのままつぶし、ガーゼに入れて風呂に浮かべるというものです。
にんにくには血行を促進する作用があるので、湯船につかるとすぐに顔から汗がにじみ出てきます。お風呂からあがっても体がぽかぽか。先の本では肩こりや筋肉痛にも効果があると謳われていました。
寒い冬には、ぜひおすすめしたい入浴法です。

注意点は、やっぱり匂いが強いので、風呂からあがったらにんにくはていねいに取り除き、体や浴槽をよく洗うようにしましょう。うっかり忘れると翌朝大変なことになってしまいます。
また、にんにくの匂いは入浴中は思ったより気になりませんが、なんだかリラックスできませんでした。気分をリフレッシュするにはいいんですけど、目が冴えてしまうので寝る直前に入らないようにするのが良さそうです。

2012年2月5日日曜日

中小スーパーマーケットの魅力

私は食材を調達するのに名の知れた大型スーパーをもともと利用していたのですが、うちの近所に安いところを見つけてからは、もっぱらそこで買うようになりました。

その店は個人が経営するような小さなスーパーなのですが、形が小さかったりいびつだったりする、いわゆる不揃いの野菜を中心に提供しているので、大型チェーン店と比べて安い価格で買うことができます。それもいわゆる安かろう悪かろうではなく、見た目が悪いだけで味は変わりません。私のような貧乏野菜ソムリエには大助かりなのですが、たまに、明らかに傷んでいるのも並んでいるのでよく品定めをしなければなりません。


いろいろなスーパーを回って思ったのですが、大型チェーン店のスーパーの特徴は、野菜の品質が安定していることです。どの野菜も見た目、形がほとんど均一ですし、目をつむって選んでも大ハズレを引くことはほとんどありません(ただし果物や香味野菜は例外です)。
卸の段階で厳しく選別されているのか、野菜の保管がしっかりしているのかはわかりませんが、大規模のお店ならではのメリットを活かしているのは間違いありません。
その分(?)割高になってしまいますが、初めて料理をするような方でも安心して買い物ができる、これが大型チェーン店の特徴なのでしょう。

対して小型スーパーは個性的な店が多く、先の例のように規格外の野菜を扱ったり、カット物を扱わないことで値段を下げているところもあり、上手に利用すれば野菜を割安で買うこともできるでしょう。逆にとことんまで品質にこだわることで高級路線を貫く店もあります。
料理慣れしてくると自分にぴったりの小型スーパーを探すのも、なかなか楽しいものです。
ただし、いたみの進んでいる野菜、質の悪い野菜も混ざっており、下手すると大ハズレを引き当ててしまうことがあります。そこは、目利きを養って厳しく品定めをするしかありません。


この冬は野菜の価格が乱高下しています。記録的な寒波が日本を覆っている影響で葉物野菜の生育が遅れ、値段が軒並み高くなっています。寒波の勢いは止むどころか更に厳しくなるとの予報が出ており、これからも野菜ソムリエには受難の冬が続きそうです。とはいえ野菜をとらないわけにはいきませんので…
先の小型スーパーも例にもれずなのですが、まだ買えるレベルの価格で今のところ落ち着いています。厳しい環境ですが、知恵と探究心でこの冬を乗り越えましょう。

2012年2月3日金曜日

カレイのムニエル

カレイがずいぶんとお買い得でした。いつものように煮付けにしようと思っていたら、魚屋のおやじが「バター焼きにしてもうまいよ」とアドバイス。
カレイのレパートリーはそんなになかったもので、焼くという発想はありませんでした。確かに、カレイは塩焼きにするにはちょっとパンチが足りないかなと思うのですが、バターの風味とコクをプラスすれば立派な一品になりそう。というわけでやってみましょう。


$今日の夕飯、何にしよう?
【カレイのムニエル(2人分)】
・材料
カレイ…2切れ
バター…20g
塩、こしょう…適量
小麦粉…適量

焦がしバターソース
 バター…10g
 ポン酢(またはレモン汁としょう油を合わせたもの)…大さじ3

・作り方
1. カレイに塩、こしょうをする。表面に小麦粉をまぶしたら余分な粉をはたく。
2. フライパンにバターを入れて中火にかける。バターが溶け、泡がブクブクと立ってきたらカレイを入れ、表面が少し色づくまで焼く。
3. カレイを返し、反対の面も同様に焼いたら皿に盛りつける。
4. バターソースを作る。フライパンをきれいにしてバターを入れて火にかける。バターが溶け、うす茶色に色づいたら火を止め、ポン酢を加える。


カレイの柔らかさと相まって優しく上品な出来になりました。そのぶん裏返しや盛りつけには気を遣わないと身が崩れてしまいます。