2018年6月29日金曜日

IT化

ITの登場でオフィスワークが大きく様変わりしたのと同じように、農業も今後はITが必要不可欠になるでしょう。それは今流行の自動操縦やAIだけではなく、事務処理など細々とした業務の効率化にも欠かせないものです。

農家の知人からドットプリンターのことを相談されました。複写の納品書や宅配便の送り状を作成するのに必要なのだそう。調べてみたのですが、ドットプリンターは非常に高価。しかもインクジェットの代用にならないので、納品書発行のためだけの機械です。しかも控えから売上入力が別途必要になるようで効率が悪く、傍から見れば、はっきりいって無駄なもののような気がします。
今はExcelの関数を知っていれば、売上計上をしつつ納品書を作成することは簡単ですし、もしできなくても納品書を発行するクラウドサービスを使えば良いはずです。しかし先の知人の場合は、家族はITに詳しくないらしく、せっかくのExcelやクラウドサービスを使いこなすことができないという悩みがありました。そのため、仕方なく非効率的な手段で事務処理を片づけないといけないのだそう。そういえば、私の勤めていた別の農家も、手書きで送り状を作っていましたし、商品ラベルの作成も、いったい何十年前の物なんだと言いたくなるような遅い機械で行っていました。道具がここまで時代遅れだと、いくら農業のIT化を叫んでも遠いおとぎ話になってしまいます。

問題は、業務効率化のITサービスは様々と出ていますが、肝心の利用者のITリテラシーが追いついておらず、使いこなせていないことだと思います。農業従事者の大半は高齢者。ITとは最も遠く離れているがために、非効率的な事務処理を変わらず続けていることになっているのでしょう。

しかし、直販や六次産業化が進むにつれ、ITはむしろ使いこなせないと事務の業務量が膨れ上がるのではと思います。例えば、これまで卸が担っていた、莫大な荷物の集荷と分荷を自力でやろうとするだけで大変なのですから。だいたい手書きで住所を書くと考えただけでも気が遠くなります。最近はITに抵抗のない若年層の新規就農が増えました。いずれ世代交代が起こるタイミングで、農業のIT化が一気に進むのかもしれません。

野田農園(仮)では元SEであった経験を活かして、積極的にIT化を進めます。

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